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2010/04/22

地球の裏側で「縁」体験

 私は高い処が苦手です。

 高いところから下を覗き見下ろすだけで、足元から脛、腿に掛けて「血の気が引く」というぞわっとした感覚が広がります。バンジージャンプなんてとんでもない。「二度と」やりたくありません。
 
 なお、こういうのは「高所恐怖癖」というみたいですね。単に「高いところが恐い」と言っているだけで実際には高いところに登っていますので。正真正銘の「高所恐怖症」だったらそもそも展望台に上がることすら困難でしょう。
 
 私の場合で言えば、例えば「東京ドームシティ」のアトラクションでは、私は「タワーハッカー」よりも「スカイフラワー(パラシュート)」の方が苦手です。タワーハッカーは座席に「がちがちに」固定されるのでその固定部分を依り代として安心を確保できますが、スカイフラワーはロック無しなのでパラシュート降下時に直接の恐怖が遅いかかってきますから。だから『スカイフラワーの方が恐い』のです。
 ここまで前置きの前置きです。
 
 
 
 さて、今回のデイリー道場のお題は「高いところに登る」でした。丁度旅行の予定がありましたので、そのついでで高いところにも登ってきました。「地球の反対側で」。
 

より大きな地図で ユーレカタワー を表示
 
 行ってきた処はメルボルンです。オーストラリア。ヴィクトリア州。オーストラリア大陸の南側。日本からは直行便はなく、行きはシンガポール経由で7時間+乗り換え2時間+7時間=16時間かかりました。
(帰りはシドニー経由)
 
DSC09070
 
 ちなみに4月1~3日と2泊逗留したシドニーでも「高いところ」として、シドニータワーや
 
DSC09164
 
 ハーバーブリッジの支柱(パイロン)にも登ってきましたけど、これは日記の方を参照してください。
 実は最初に書いたシドニーの二つの高いところにはオプショナルツアーが有り、シドニータワーの「スカイウォーク」は塔の屋上を歩くウォークツアーが、またハーバーブリッジにはアーチの上を歩いて登る「ブリッジクライム」という記事に相応しいネタが有ったのですけど、この辺は『激しすぎ』で断念しました。これらは私にはちょっと酷すぎです(シドニー滞在が実質1日半でしたから、ちと時間が足りなかった事もあります)
 それはそれとして、これで前置きは終了。ここから本編です。
 
 
 
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 話は3月31日の午前中に始まります。場所はメルボルンの中心部、フリンダース駅前から行動を開始しました(この場所まではトラムつまり路面電車で)。
 
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 川を渡った向こう側。目的のビルはそこに建っていました。
 オーストラリア第2位のビル、「ユーレカタワー」です。92階建て、高さ297m。
 横浜のランドマークタワーが296mですから、ほぼ同じ高さです。
 
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 ……何故か蜂がいました。
 
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 こういうビルですから、上部には展望台があります。その名を「ユーレカスカイデッキ」。
 現地に着いたのが朝10時の開場前でしたけども、すでに外で人が待っていました。
 
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 開場時間になったので、入場。
 
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 ちなみにスカイデッキの入場料は大人16.5A$(90円/A$のレートで約1500円)。
ちなみに私は空港で貰った観光ガイドについていた割引券を使って一割引で入りました。(14.85A$。約1336円)※ガイド本を示すと、係りの人はハサミを取り出しその頁ごと切り取ってしまいました。
 
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 展望台は88階(オーストラリアの階数表示はイギリス式で地上階をグランドフロアとして、その上階つまり日本での2階を1階として数えていきますから、88階は日本式で書けば89階のはず)、高さ285mです。ちなみにランドマークタワーの展望台は69階、272m。
 
 
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 エレベータは
 
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 30秒ほどで、88階へ到達しました。
 ※その間何回も耳がツンとなって、その都度息を抜かなければいけない状態になりました。
 
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 88階、高さ285mからのメルボルンの眺め。先程前を通ったフリンダース駅もよく見えます。
……とは言っても。正直、足が竦みました。だから高いのは苦手だと始めに書いているです。
 
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 ちなみにこの平たい円形の建物が、今回の私の目的地であるエティハドスタジアムです。このスタジアムで行われるサッカーの試合を見に行ったのでした。屋根は開閉式で、この時は開いていました(夜の試合の時は閉じていた)。
 スタジアムとしての建築物自体も私の興味の範囲ですし、これについて語りたいことは沢山ありますけども、それは機会がありましたらその時にと言うことで。
 スタジアムの向こうには、コネタ城に投稿した「1010ビル」も見えます。
 なお手前の高いビルは、ユーレカタワーができるまでメルボルン一高いビルだったリアルトタワー。一位の座を譲った今では展望台も閉鎖されてしまったとのこと。盛者必衰のことわりをあらはす。
 
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 ちなみにエティハドスタジアムとは反対側には、メルボルンクリケットグラウンドも見えます(奥の円形スタジアム)。
 クリケット場ですが、サッカー日本代表の試合も行われましたね。
 
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さて。いよいよ要点に踏み込みます。
 このメルボルンクリケットグラウンドが見える面には外気に触れることができるテラスがあるのですが。
(屋内とは気圧差が有るため、ここに出るためには同時に開放しない二重扉を通る必要がある)
 ここから視点を右にずらすと
 
DSC08170
 
 この「四角い窓」が見えます。この四角い窓、実は
 
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 迫り出します。その上
 
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 窓は透明になります! 
 これがこのユーレカスカイデッキの目玉アトラクション、「エッジ」です。
 
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 もちろん、この迫り出したガラス箱の下にはなにも有りません。
 
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 285mに渡って空気が続くのみ。
 
 「いやもうとんでもねぇ
 
 最初にも書いたとおりで、私自身は高所恐怖癖が有りまして、この展望台に上がっただけでもクラクラしているのですからその上でこんな「恐怖体験」なんてできようものか、と。しかもこの時はまたオープンしたばかりで体験者も殆ど居ませんでしたし……とかなんとかで、逡巡していましたが。
 
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 とは言ってもここまで来た以上は、これを体験しないことには「この記事は書けない」と諦念するまでに要した時間は15分。ついに意を決して。
 
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 ちなみに「エッジ」体験については展望台フロアに売店兼受け付けが有ります。「エッジ」体験は12A$(約1080円)。
 支払いを済ませると呼び出し用のページャーを渡されました。混んでいる時はこれを持って展望台で待機して、順番が回って来るとこれが反応する……という展開になるのでしょうけど。書いたとおりでこの時点はまだお客も少なかったので、すぐ反応しました。
 
DSC08178
 
 ついに「エッジ」の中に……と、中は撮影禁止でした。
 
DSC08180
 
なので写真はイメージということで。
 「エッジ」内部は底もガラスと言うことで、ガラス面保護のため靴には底を包むようにカバーを着けるように言われました。
 その上で中に入ると、箱は静かに動き出して外に張り出され、そしておもむろに、不意にガラス面が透明に。
 脚の下にはなにもない285mの空間が。
 
 とは言っても、ここまで来ると却って恐くはなかったです。それはこの箱がガラスとはいえ密閉されていることが、却って安心感を生んでいたのかもしれません。最初に書いた比喩で言えば、「エッジ」はタワーハッカーであって、スカイフラワーでは無いという事です。
 これが、ラスベガスのストラトスフィアタワー屋上に有る絶叫アトラクション「エクスクリーム」のような危険度満点のライドだと私も困った事体に陥ったかもとは思いましたです。
(ストラトスフィアタワーの公式サイトで確認を……と、これでは判りにくいですね。塔の上に張り出した滑り台がシーソー式に倒されて端まで滑り落ちるライドです。なお私自身はストラトスフィアタワーのビッグショット(塔の上に設置されているS&Sタワー(スペースショット)。280m地点から更に50m打ち上げられます)は体験したことがありますけどその当時は「エクスクリーム」などはまだ有りませんでしたので、残念ながら未経験です)
 
DSC08206
 
 話を「エッジ」に戻して。私自身はこの体験は結局はそれほどの恐怖はなかったです。どのくらい大丈夫だったかと言えば、アナウンスの指示に従って「恐いというポーズ」もしっかり取ったくらいで(^ ^;)
※いやまぁこういう写真はボカシなしで載せるべきなのでしょうけど素人の身、ここは御勘弁と言うことで。
 私が参加したときには他にも2組の人たちが居ましたけども、その人たちも代わる代わるで、こんな写真を「撮らされました」。
 ちなみにこの写真は(体験費よりも高い)一枚15A$(約1350円)。すっかりむしられています。
 
DSC08185
 
 そんなこんなで数分間の『空中体験』は終了しました。この体験に参加するまでの逡巡や心臓どきどきの過程に比べて、実際の体験はあっさりあっという間。なんでもそんなものですかね。
 処で、手に着けているシリコンバンドは体験のオマケです。"I survived the EDGE."まぁこの手のアトラクションには「ありがち」ですね、要するに観光地の「~に行ってきました」というお題目のお土産みたいな感じで、凶悪系ライドやアトラクションには「私は~から生還した」という惹句のお土産がだいたい有ります。アメリカなどでも。そして、ここオーストラリアでも。
 
DSC08188
 
 エッジ体験までの逡巡の時間も合わせて展望台には2時間ほど滞在した後、エレベータで地上に戻りました。
 
P1330195
 
 地上に戻って、一安心して上を見上げました。
 「ではみ出していたのは……
(マウスオーバーでその位置を示します)
 

DSC08192
 
 下から見ると改めて「いやもうとんでもねぇ」。
 今この写真を見直しただけでも、足から血の気が引くぞわっとした感覚が蘇ってきました。
 やっぱり高い場所は苦手です。だから楽しいのですけどね。
 
 特別なオチもなく、この項はここまでです。

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