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2011/04/11

「3Dショットカム」を使ってみた。

 
1.前置き
 
立体写真が流行です。
 立体写真と言っても、「視差を生じさせた2枚の画像を並べた」ステレオ写真です。
 「視差を生じさせた2枚の画像を並べ」て、それを覗き窓で振り分けることにより立体に見せるという技法事態は写真以前から存在していて、ステレオ写真もカメラが発明された1830年代にはすでに存在していたとか。また日本では19世紀のうちに「双眼写真」として上陸しています。以上前置きの枕終わり。
 
 話を戻して、流行なので私も「ステレオ写真」を撮りたくなりましたが、でもその為に富士フィルムの3Dデジカメを買うほどの元気(お金)は有りません。
 ですがその代わりとなりそうな『安価な』3Dカメラを探したところ。タカラトミーが「トイ」3Dカメラ、「3Dショットカム」を出していました。
アマゾンで5000円くらい)。
 
DSC04159
 
 ちなみに、このカメラを買う前にその仕様などの詳細を知るべくインターネットで検索してみたのですが、しかし出てくるのは「プレスリリース」をそのまま写したような(というかそのもの)頁ばかり(2011/03/07現在)で、購入のための参考になるページは全然出てきませんでした。
そのため今回の記事は、今後この「3Dショットカム」を買おうとしている人が参考になるような使用レビューになるように作成します。(販売促進につながったら、発売元のタカラトミーは私になんかください(笑))
 
2.構成 
 
DSC04154
 
 製品としてはブリスターパックです。
(取り置きにしたコンビニから家に帰るまでのバスの中で解体してしまいましたので、受け取った状態での写真はありません)
 
DSC04158
 
、本体の他には専用の紙製ビューワーが2枚、パック下部にはサンプルの写真が一枚組み込んだビューワーが展開されて仕込まれていて、ブリスターの状態でどのように「ステレオ写真」が見えるのか覗き見ることもできます。
 
DSC04165
 
 本体はプラスチック製でいかにもおもちゃっぽく軽いです(おもちゃですから)。サイドには取っ手状に穴が開いてますから、ネックストラップなどを掛けると取り回しが良くなるでしょうね。
 
 前面には目玉っぽくレンズが2個(ロゴがアマゾンの箱のように笑っています)。
 
DSC04160
 
 本体上面にはシャッターボタン。 
 スイッチ類は、シャッターボタン以外には背後にスライド式の「電源スイッチ」のみ。
 もちろんピントなんて「たいそうな」ものは有りません。フラッシュも無いので、「明るいところで撮影してください」という注意書が載っています。
 ファインダーは文字通りの「覗き窓」。だってトイカメラですから。
 
DSC04161
 
DSC04162
 
 表示は電源ランプとエラー/シャッターランプの二つのみ。電源を入れると電源ランプが点灯し、シャッターを押すとシャッターランプが点灯します。(シャッターランプはエラー表示にも使われます)表示関係はそれだけ。
 液晶などは一切有りませんから、撮影した結果をその場で確認することはできません。ですから、失敗覚悟で枚数撮って後で選択するという方法で使うしかないです。
 また何枚撮ったかあと何枚撮れるのかも表示されませんので判りません。まぁ後述する通りでメモリーカードを使い切るほどの撮影は困難でしょうけど、写真は都度PCなどに吸い出しておいた方が良さそうですね。
 ちなみにシャッターを押してから撮影完了までに数秒の間がありましたので、高速連写もできません。
 
DSC04163
 
 電池は単4電池が3本必要ですが添付されていませんから別途用意が必要です。通常の使い方ではこれで数百枚の写真が撮れるとはなっています。電池ボックスはねじ止めで、外での交換は考慮されてない模様。
(むしろこれは基本『オモチャ』ですから、小さいお子様が使うことも想定して「電池を取り出しにくく」しているのでしょう)
 
DSC04164
 
 メモリーはSD形式ですがもちろんこちらも添付されていません。一応大容量メモリも使えるようですが、1Gでも数百枚以上撮れますし電池の保ちも考えると大容量にする必要性はないですね。
※写真は1枚当たり300KB位でしたから、1GBでも数百枚どころか3千枚以上撮れます。

(私は手元に余っていた2GのSDカードを入れたです。最近は4Gくらいでも1000円以下で有るようです)
 もちろんusbコネクタなどありません、撮った写真は「SDメモリを取り出して」PCなどで読み取る必要が有ります。
 加えて時計は入っていませんので、出力される写真のタイムスタンプは固定されています。exif情報も空です。 →さすがに時計くらいは付けて欲しかったです。とはいえ、この辺も「トイカメラらしく」徹底的にコストを削っているのでしょうね。この辺ファイル管理は面倒になりますので注意が必要です。
   
3.出力
 
 買う前に私が気になったのは個別の「画像のサイズ」でした。基本はブログのネタ写真で使うためなので、それほどの画素数を期待してはなかったですけど。
 
3DMG0001
 
 このカメラでは現在のステレオ視画像の標準フォーマットとなっている「mpo」形式ではなくそのまま写真が横に並んだ「jpg」として出力されます(上の写真)。
 
3DMG0001
 
 出力されるJPEGの画像サイズは1526X1068。ステレオ写真それぞれの画像は540x404ピクセルです。
 カメラの画素数は「30万画素」だそうですが、ステレオ写真自体はそれぞれ540X404=21万8160ピクセルとなりますので、実際の有効画素数はそれよりは小さいです。
 ちなみにニンテンドー3DSのカメラも30万画素程度といいますから、同程度ですね。
 
DSC04157
 
この画像をそのまま「Lサイズで」プリント出力して切り出すと、標準のビューワーに差し込んで使えます。というかこの標準ビューワ用にLサイズで印刷するのが前提となっています。
 そういう使い方ならそれでいいのですが、これをブログ用などに使うとなると「加工」が必要になります。まぁ、普通のJPEG画像ファイルなので加工はそれほど面倒ではありませんけども。
 
3dmg0012
 
 この画像をサンプルとします。(2011年3月5日 等々力競技場)
 
 私は手持ちの画像エディタで回りの余白部分を削除(トリミング)しました。
 
3dmg0012
 
 ※上下と左右の余白を切り取っています。
 
3dm001
 
3dm002
 
 その上で、「ステレオフォトメーカー」というフリーソフトで読み込みます。
このソフトで、「アナグリフ方式」の「ステレオ写真」に変換しました。
 
3dm003

その後ブログ掲載に関しては若干写真を小さくリサイズするなど加工はしていますが、それは通常時のブログ作成時とたいして変わりません。
 
「ステレオフォトメーカー」ではmpo形式のファイルを作成することもできますから、「3DポータルZ」への投稿も可能です。→ http://3d.nifty.com/cs/3dmitawayo/3dviewer/110312001035/1.htm
 
4.まとめ
 
 結論としては、お手軽にステレオ画像を写して楽しむ分には全く問題なしです。
 ブログなどで使う分には画質としては十分とは思いますが、ただ使うためには加工が必要です。
 実際に使った感じでは、写真撮影時に電源スイッチ入れるだけですぐ撮影可能になりますし、ピントも無いのでシャッター押すとすぐ撮影できますが、なぜか撮影後数秒の待ち時間が発生します。(SDメモリーへの書き込み時間?)
 もちろん「ズーム」なども有りません。ので、被写体が遠いともどかしいことも多々。画素数も少ないので、遠くは荒くしか写りませんし。
 感覚的には「レンズ付きフィルム」的な感じで、被写体には出来るだけ近づくのがよいようです。
まぁ当座はこれを使って、ステレオ写真を写していくことにします。
  
5.余談
 
 それにしても、今は3Dが流行っているという感じにはなっていますけど、やっている事は過去の「立体写真ブーム」と全く同じですね。(映画もやっている事自体は赤青アナグリフ方式の立体映画と大差有りません)
 個人的な期待としては、最先端の3Dビューワーとして「ビューマスター」が売り出されるのではないかと期待しています。(mpoファイルを複数読み込ませたら自動でビューマスターリールのプリント用データを作成するソフトを添付すれば、ほら最先端です)
 
 DSC04166
 
 古えの最先端。
 ※これはアメリカで買ったけどいつどこでだったかは忘れた。
 

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2011/02/26

モバイルWiFiルーターは懐炉の代わりになるか?(使い捨てないカイロを使う第3弾)

 
dsc02375
 
 「使い捨てないカイロを使う」ネタの再登場です。これで3回目です。過去は以下の通り。
 
使い捨てないカイロを使う05/03/01
要約:昔ながらの「ハクキンカイロ」を使ってみた
 
懐炉対決、充電池式対ハクキン(使い捨てないカイロを使う第2弾)07/03/28
要約:充電池式カイロ(エネループカイロ)を比較してみた
 
 09年はネタがなく過ぎてしまったのですが、4年の時を経て3回目の登場です。
 
 
 寒い時期になって、通勤時には懐にエネループカイロを忍ばせる時期になりました。通勤時のみの保温のばあいは往復でもそれ程時間は長くなりませんし、勤務中は停止して置いても問題ないため、「ハクキンカイロ」ではなくエネループカイロを使っています。
 もちろん冬場のサッカー観戦はハクキンカイロを使用します。特に去年の12月の仙台アウェイではハクキンカイロを2個とも点火しました。
 
 ちなみに私は、カイロを左胸ポケットに入れています。カイロで心臓を直接温めることで暖まった血液が全身に回ることになり、体全体も暖かくなります。
 
 
 さて。先日"Galaxy Tab"を買った際に「おまけに」着いてきたモバイルルーター(厳密な話は前の記事を見てください)の話です。私はこれに"b-mobile SIM u300" を突っ込んで使っているのですが、胸ポケットに入れたところこれが「とても暖かい」、というか暑く感じる時までありました。
 判りやすく書くと「まるでエネループカイロを入れているようだ」という感覚です。
 
 おまけに付いてきたWモバイルWi-Fiルータは"HW-01C"、大きさもエネループカイロと大差ありません。そして暖かい。
 ではこのモバイルルーターは「カイロ代わりに使えるのではないか」? 
 今回はこれを数値的に検証します。
 
 
選手紹介:今回の挑戦者
 
 前回の記事のフォーマットに添って、今回の挑戦者の紹介です。
 


dsc02373
 
【モバイルWi-Fiルーター】
docomo(Huawei)「HW-01C」
寸法(本体): 95.5×49×14.1mm 質量:約80g
価格: 実質0円("Galaxy Tab"と抱き合わせ販売)
 
特徴:
・充電して繰り返し使える。
・使いたい時だけ使える「ON-OFFスイッチ」付
・Wi-Fiルーターとして使える。
 
・表面温度:不明 ← 今回の検証項目。
・持続時間:約4時間連続が可能(非純正大容量バッテリ有)
・充電時間:約 3時間(付属の専用ACアダプター使用)
 
利点:
 充電池式なのでチャージが容易 
 電池式なので途中で止めることが可能 
 充電池交換可能
 
弱点:
 片面しか暖かくならない(表面側だけ。裏面充電池側は発熱しない)
 充電時間が必要(?時間)

 温度調整は不可
 
スペックを見ての感想:
 いえこれカイロでは有りませんから。とは言ってもなぜか表面が「異様に」発熱します。
 なので利用中にカイロ代わりにはできますけど、しかしカイロがわりに発熱させて「本来のモバイルルータとして使いたいとき」に電池切れだと本末転倒になりますから、これだけで十分とはならないとは言えます。
 ただ、別売り非純正の大容量バッテリを使うと一日つけっぱなしでも大丈夫(9時間くらい使えるらしい)だそうで、こちらだと気にせず“カイロとして”使えるかも知れません。


 
 対するディフェンディングチャンピオンです。※今回使用するエネループカイロは4年前の記事の時のそれと同一ですので、経年劣化の可能性は有ります。
 

dsc02374
 
【充電池式カイロ】
SANYO 「eneloop kairo」 充電池式内蔵カイロ KIR-S1
(リンク先は現行販売されているSE1S)
寸法(カイロ本体): 84×62×19mm 質量:約85g
 
特徴:( Amazon.co.jp 商品紹介 より抜粋 )
・充電して繰り返し使える「使い捨てないカイロ」。
・使いたい時だけ使える「ON-OFFスイッチ」付
・PTCヒーターとマイコン制御により高精度な温度制御を実現
・表面温度:<弱モード>約41℃ <強モード>約43℃
・持続時間:<弱モード>約6時間<強モード>約5時間
・充電時間:約5時間(付属の専用ACアダプター使用)
 
利点:
 充電池式なのでチャージが容易    
 電池式なので途中で止めることが可能 
 温度調整も可能(ただし2段階)   
 
弱点:
 温度低い(※わざと熱量が一定以上上がらなくしてる模様)
 片面しか暖かくならない → ※その後両面発熱型も販売されている
 充電時間が必要(6時間)
 充電池交換不可

 
 
では対決です。
 ここでは「KAIRO-1特別ルール」として、以下の条件を設定しその条件で対決させます。
(前回はランニングコストも比較しましたが、今回は共に充電式ですから「ランニングコスト対決は無し」とします)
 
 
条件:
 今回は「通勤時での使用」という条件で「会社の行き帰りに使用」という前提です。
充電池式は「フル充電で温度設定は“強”」。
モバイルルータは「端末を無線で接続した状態で保持する。→接続された端末が無いと休止してしまうので」

判定方法:
 前回も温度変化の記録ができる器材をいろいろ探してみたのですが、小型でかつ温度変化を記録してデータをPCに書き出せる器材は、どれも業務用なのかこのためだけに買うには高い物ばかりだったため結局断念した経緯があります。
 しかし今回もいろいろ探した結果、今回は以下を見つけ出しました。
 
dsc02377
 
USB温度ロガー EL-USB-
(以下ホームページの記載より)
■単独で記録できる温度ロガーです。
■測定周期は10秒から2時間まで段階的に設定可能。
■PCへのデータ転送はUSBメモリのようにUSBに差し込むだけ
■グラフ表示,摂氏・華氏の表示切替ソフト付
 
 サイズ自体は大きめのUSBメモリーといった感じですが、カイロと併せてポケットに入れておく分にはそれほど影響がないと判断しました。
 
dsc02371
 
 で、早速上記サイト、なんとなく懐かしい(^ ^;)「秋月通商」に注文を出し、数日で宅配便で到着はしたのですけど。
 
dsc02372
 
 これが「日本語説明一切無し」「ドライバやソフトは8cmCD-ROM」さらには「ドライバーソフトが正常に導入できない」というダイナミックな現実に直面することになってしまいました。
 ドライバソフトについては、なんど試しても導入途中で処理がハングしてしまって再起動せざるを得無い状態に陥り、正常に組み込むことができませんでした。
 最終的には最終手段で、一度safeモードに落としてやってみたところ、これでようやく導入に成功しました。(ウィルス対策ソフトが抵抗していたのか?)これだけで1日がかり。
 
 
dsc02376
 
DSC02370
 
さて
 測定は1日二回、会社の行きと帰りの通勤時の。熱源と温度ロガーを同じポケットに入れて温度変化を計測します(どちらも単面発熱のため、温度ロガーを体側に置き発熱面を内側に向けます)。
 今回の温度ロガーは記録周期を10秒から12時間まで段階で設定できますが。今回は1分ごとに設定しました。今回使う温度ロガーは0.5度単位の計測でしたので、解像度としてはそのくらいで丁度良さそうです。
 帰宅後にログをパソコンに取り出し、データをチェック。クリアしてまた翌日同じように測定。
 これを必要回数繰り返しました。
 
A)熱源無し。    1回 → 何もない場合の温度(体温?)を比較対象として記録
1)エネループカイロ 2回
2)モバイルルーター 4回

※エネループカイロとモバイルルーターは共に出社後の勤務中は電源を切ります。

 2月7日より17日まで、それぞれA)1回、1)2回、2)4回と計測してデータをため、その数末で集計を取りました。(ただし実際にはモバイルルータは3回目の測定で失敗したため、結果は3回しか集計していません)
 
 
2月7日 熱源無し
 
nasi.jpg
 
最低温度 18.5  最高温度 29.0  温度差 10.5
 
 フリースの上着の胸ポケットに、温度ロガーを入れ、出勤。帰宅後データを取り出しました。
まずこの日は、(温度ロガーの動作検証も併せて)熱源無しでの温度変化を測定したのですが温度の変化で行動の様子が明確にわかって面白かったです。
(家を出ると温度が下がり、バスに乗ると(体温で?)温度がある程度まで上がり、バスを降りるとまた下がる……)自分の講堂が明確に判りすぎるため、時間軸方向のデータはぼかします。
 以下、エネループカイロ2回、モバイルルータ3回、計5回の計測結果を並べます。
 
 
2月8日 エネループカイロ(1回目)
 
enlp1.jpg
 
最低温度 20.0  最高温度 36.5
 
 
2月10日 エネループカイロ(2回目)
 
enlp2.jpg
 
最低温度 18.5  最高温度 37.0
 
 
2月9日 モバイルルータ(1回目)
 
moba1.jpg
 
最低温度 19.5  最高温度 34.5
 
 
2月14日 モバイルルータ(2回目)
 
moba2.jpg
 
最低温度 18.5  最高温度 32.5
 
 
2月17日 モバイルルータ(4回目)
 
moba4.jpg
 
最低温度 20.0  最高温度 36.0
 
 
matome.jg
 
 グラフをまとめるとこうなります。
 
 さて、上記グラフだけでも「有効性」を示すことはできるとは思いますけど、実測のため外気温の差も有ってこのままでは判りにくい処もあるとはお思います。
 次に、計測結果の最小値を外気温として、そこから何度まで温度が上昇したのかその「差」を見てみます。
これで「発熱量」が相対的に判ると思いましたので。
 
 
sabun.jpg
 
熱源無し 温度差 10.5
 
エネループカイロ(1)温度差 16.5
エネループカイロ(2)温度差 18.5
 
温度平均  36.75
温度差平均 17.5 
 
モバイルルータ(1) 温度差 15.0
モバイルルータ(2) 温度差 14.0
モバイルルータ(3) 温度差 16.0
 
温度平均  34.33
温度差平均 15.0 
 
 
DSC02378 
 
 念のため:カイロではなくモバイルルーターです。こっちが本当の使い方。
 

今回のまとめ:
 
 エネループカイロの発熱量は+17.5℃、モバイルルータは+15.0℃。
 エネループカイロは「強」の設定なのに、モバイルルータも遜色ない温度まで到達していて体感ではこの「2.5度の差」は感じられませんでした。
 また熱源が無い場合に比べても、モバイルルータでも+5.0℃の温度差が作られています。
通りで、モバイルルーターを胸に入れても「暖かい」訳です。
 
結論:
モバイルWi-Fiルーター HW-01C はカイロとしても十分に使える
 
 そもそも私がモバイルルータを使う際に胸ポケットに入れたら「ほんのり汗が滲むくらい暖かくなった」ということが振り出しになっていますので、「カイロとして使える」事自体は最初から判っていましたが、数字としても納得できる値が出ましたので、安心しました。
 今度もいざという時は、モバイルルータで暖を取ることにします。

 
 
付記:
 ではまたいつか、第4弾をお楽しみに。それが"2013年"なのか"2015年"なのかは判りませんが(^ ^)
 

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2010/09/15

北京で中国公安に取り囲まれてきました(北京工人体育場でのことの次第)

 
 貴方は中国で、公安に取り囲まれたことがありますか? 私は有ります。

今回はその時の話を。
 とは言っても、4月28日の事ですから、もう4ヶ月以上前のことですけども。「負け試合」だったので見直すのが辛くてここまで来てしまいましたけど、こう負けが混むと気にしてもしょうがなくなったという心境まで至りましたので、ここで。
 
 
DSC03072
 
 4月28日、早朝の羽田発関空行きの便を経て、関空から3時間半ほどで北京空港に到着。入国審査など特に問題なし。
 
DSC03078
 
 北京空港からは机場快軌(エアポートシャトル)で、途中地下鉄に乗り換えて。
 
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 1時間ほどで北京駅前に到着しました。私はこの駅近くにホテルを取っていたので(一泊3000円くらいで朝食とインターネット付き)。ホテルのチェックインを済ませて、さてここから
 
DSC03085
 
 事前に告知されていた集合場所(ホテル)へ。
 
DSC03087
 
 ここで説明しておきますと、これから行く場所は北京工人体育場(陸上競技場)で、行われるのはACL(アジアチャンピオンズリーグ)グループリーグ第6戦。
 ACLはアジアでのサッカークラブの大会で、日本はJリーグ3位までと天皇杯1位のクラブが参加できます(2010年は鹿島、川崎、ガンバ大阪、広島)。グループリーグは4チームでホーム&アウェイの6試合が行われます。そしてここで行われる試合はその第6試合目、北京国安対川崎フロンターレ(中国語表記で「川崎前鋒」)。共にこの試合勝つとグループリーグ勝ち抜けを決めるという重要な試合でした。
 ですがそれ以前に中国のホームの試合は中国側が入場に大きな制限をかけ、特にアウェイ側は一人でのこのこ行っても「入れてもらえません」。これは「国際問題となるような事件が起きることを恐れ」ていると言うことでしょうが、特にこの日は4月28日、上海万博直前に国際問題となる騒動は「絶対」起こしたくなかったことでしょう。
 今回も川崎サポは事前に告知があった集合場所に集まって、そこからまとめて会場へ移動となりました。
 
DSC03093
 
 と言うわけで、集合場所のホテル(オフィシャル応援ツアーの宿泊ホテル)にツアー外の人も集まって。
 
DSC03088
 
 ここから用意されたバスで移動ですが
 
DSC03094
 
 「中国の人を刺激しないように」との指示があり、移動中はカーテンを閉めることに。その上で、
 
DSC03095
 
 パトカー先導で、バスは移動を開始しました。
 
DSC03096
 
 ものものしい先導の割に、途中普通に間にタクシーに割り込まれたりもしましたけど。
 
DSC03098
 
 20分ほどで、制服の方が立ち並ぶ会場に到着(手前は灰色の制服と、奥は黒の制服。後で検証します)
 
DSC03101
 
 見ると(警備の方々の)バスがずらりと並ぶ状況。
 
 スタジアムへの入場時にも細かい荷物チェックなどが有りましたけど、事前に言われていたほど(とにかく投げることができそうな物は全て没収で返却無し)の制限はなく、飲食類の持ち込みを止められている人が出る程度でした。それでも、中に売店はなかった物の食べ物や飲み物を売りに来る人も居ましたから、それほど難儀はなかったです。
 

 
 パノラマ。スタジアム内部です。アウェイ(川崎)サポは、ゴール裏の極一部の範囲にのみ押し込まれています。

DSC03160
 
 そのまわりには制服の皆様ががっちり囲っているのです。
 
 それ以外のメインスタンド・バックスタンド、そしてホーム側ゴール裏はホーム(中国)側です。
 さて向こうのホーム(中国)側にも人(黒い点)があちこちに居ることに注目してください、
 
DSC03111
 
 実はこの時点ではアウェイ(川崎)側だけ先行しての入場で、ホーム側はまだ入場を開始していません。ゲートは固く閉ざされています。
 
DSC03113
 
 つまりこの時点で中に居るのは中国公安の人、または警備員です。
 
DSC03116
 
 ちなみに黒い制服は中国公安つまり警察官、灰色の制服は袖章を見るに「警備員」の模様。
 
DSC03143
 
 各所に点々と配置されています。
 
DSC03117
 
 そして
 
DSC03118
 
DSC03119
 
 最前列などにズラリと並ぶ黒い背広の男達。
 こうなるともちろん、これらも私服の公安の皆様なのでしょう。この辺に構えている人は「中国の人が何らかの理由で暴れるのを押さえる」のが仕事でしょうから、いかにも公安と判る制服では見た目に困るのでしょう。
 
DSC03121
 
 アウェイ(川崎)側の200人ほどが入ってから30分後、一般入場が開始されました。
 
DSC03125
 
 と、アウェイ(川崎)が居たゴール裏の両外側に、盾を持ったこれは明らかに機動隊の皆様が登場。
(袖章には「中国武警」の文字)
 
DSC03126
 
DSC03127
 
DSC03128
 
DSC03129
 
 あっという間に
 
DSC03130
 
 両側をそれぞれ50人ぐらいの盾装備の皆様に固められました。
 とは言ってもこの人達はいざという事態が起きたときにアウェイの川崎サポつまり「日本人」を守るために配置されているのですから、別に恐くはありません。いざという自体には暴徒となりかねない現地中国の皆様から日本人を守るためにここに配置されているのです。
 何か起きたときのことを考えると、実はこの警備員に囲まれたアウェイ側つまり日本人のエリアが一番安全になっていることは判りました。それは
 
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 廻りを取り囲んでいる警備員や中国公安が緊張で張り詰めているのに対して、この日本人エリア内に配置されていた公安は一番リラックスしているようでしたから。
 
ちなみに
 この日この試合で動員された公安含めた警備員は総勢1万2000人!! 
 


 
 この時点でのスタジアムの様子は、動画でもどうぞ。
 



 
 
DSC03134
 
 さて。ここで方向を少し変えまして。きちんと教育された中国の皆様というのか、この試合で披露された対日感情豊かな中国の皆様の「張り紙」や「段幕」などを紹介します。
 これは中国語なので意味は判りませんが
 
DSC03154
 
 これはストレートで判りやすい。
 
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 国安虐川崎なんとかかんとか。国安はホームクラブの名前です。
 
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 いやこれは、見た最初は正直吹きました。
 
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 次はパフォーマンス。川崎のマスコットはイルカということで
 
DSC03192
 
 イルカに酷いことを
 
DSC03193
 
 していましたのです。
 
DSC03194
 
 これが。
 

 
 その様子は動画でもどうぞ。
 
DSC03202
 
 そのくせその側ではこういう段幕を出すのが楽しい。
 
DSC03596
 
DSC03597
 
 ほかにもいろいろな段幕が有りましたです。まぁ大半は中国語だったので読めませんでしたけど、読めなくて良かったのでしょうね。
 



 
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 話を警備に戻します。
 警備の人はグラウンドにも配置されていました。
 
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 三人単位なのか、三角形に各所に。
 
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 配置されていました。
 
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 追加人員も、整然と列を組んで参入。
 
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 時間が経つにつれて、一般客も増えてきました。
 
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 一般客が増えても、「最前列」はまだ目立っています。
 
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 他の場所でも。
 
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 グラウンドレベルで待つ人は、ボールが来ても気が付きません。
 
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 ちなみに「死ね死ね」の段幕はそののちに撤去されていました。
 
 
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 キックオフ間近になると、席もかなり埋まってきました。
 
DSC03405
 
 でもアウェイ側ゴール裏はきっちり隔離されています。
 この空間を経て、盾持った警官の集団を経て、ようやく川崎サポの領域となります。
 
DSC03598
 
 そして正確に言うとホーム側も、このように見てはっきり判るとおりで、有る意味「隔離されて」います。
正直この状態で、アウェイ側を煽る皆様が沢山の状態だったとは言え、身の危険を感じるような局面は全くなかったです。
 
 
DSC03218
 
 そして試合開始(手前側の青黒はアウェイ川崎の人)。
 この日の公式入場者数は(Jリーグの発表に依れば)4万人だったそうです。いちおうチケットは前売りで「完売」ということになっていましたが、実際には「危険なので」早い段階でチケット販売を打ち切ったのでしょう。
 1990年のアジア大会でメインスタジアムとして使用された北京工人体育場の現在の収容人数は6万6161人。アウェイゴール裏は隔離されていましたが、メインスタンドとバックスタンドは最終的に見た目ほぼ満席まで行ってましたので、実際にはもう少し多かったような気もします。もしかするとこの数字は警備関係者は含まれていないのかも知れません。この日配置された警備員1万2000人の半数以上が「スタジアム内」に配置されていたはずですから。
 



 
DSC03600
 
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 試合自体については略。川崎の敗戦で終わりました。
 
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 で、終わりかと言えば……終わりません。
 ホーム側が捌けるまで、アウェイ(川崎)側はその場に留め置きとなりました。
 

 
 取り敢えず試合終了直後。パノラマ。
 
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 中国の皆様は三々五々お帰りでしたが
 
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 立ち去った後はこの有り様。新聞紙を尻に敷いて、そのまま放置していった模様。そういう国なのでしょう。
 
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 試合前からこの時間まで4時間ほど。じっと待っていた皆様は
 
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 ようやく撤収しました。お疲れ様でした。
 
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 出番はありませんでした、残念ながら(川崎が勝っていたら少なからず出番があった可能性があったという意味です)。
 
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 試合終了後10分。ホーム側は概ね捌けましたけど、まだ動けません。
 
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 照明も消されてしまいました。
 
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 それでは暗すぎたのか、補助灯らしい照明だけ再点灯。
 
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 まぁホームの勝ちでしたのでたいした混乱もなく、20分ほどで
 
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 スタンドから開放されました。
 
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 外にはまだ制服の皆様が。その前を
 
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 川崎サポはバスに戻ったのでした。
 
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 とは言っても警戒状態はすぐに解かれ、帰りはそのまま帰りたい人は帰っていいという状態でしたので、そのまま歩いて帰る人も。
私はバスで集合場所に戻り、そこからホテルに戻りました。
 
 
 
まとめ:
 
 普通に生活していたら、「中国で公安に取り囲まれる」なんて経験はそうはないとは思います。サッカーの応援で中国に行く事自体「普通ではない」のかも知れませんけど。
 ただ中国公安に取り囲まれたと言っても、それは私達日本人を「守るため」それも中国の人から守るために取り囲んでいたのですから、実際の処は感謝はしていてもそれ以外の感想はないです。ただ一言言えば、川崎が試合に勝って、その皆様の真の姿を見ることができなかったのは残念です。次の機会が有れば、その時はぜひに。

 

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2010/06/02

北京の「あの」遊園地に行きました

 
 4月28日から30日、2泊で北京に行きました。メインの目的はサッカー観戦ですけど、その件は過去の記事を見てください。
 その試合も到着日の28日に終了し、翌29日は一日ふらふらする日にしていたのですが。
 
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 4月29日の北京駅です。駅前はいつも人が一杯です。
※中国では発車時間近くにならないと、駅構内に入ることができません。
 
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 でも乗ったのは地下鉄。北京駅前を通る2号線から
 
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 「復興門駅」で北京中心部を真っ直ぐ横断する1号線に乗り換えて、合計40分ほどで
 
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 北京郊外の「八角遊楽園駅」駅に到着しました。いえ駅名の「八角遊楽園」は今回の行き先とは別に在るようです、目的地はそちらではありません。ちなみに北京の地下鉄はどこまで乗っても2元(約30円)です。
 
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 陸上に上がって、更にてくてく歩いたその先に。
 
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 目の前に現れたのは……
 
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 『石景山遊楽園』。北京随一の「遊園地」です。
 というか要するに、北京オリンピックの時に有名になった、いわゆる「パクリ遊園地」です。
 
 まず前提として私のスタンスを明示しますと、このブログを見ていただいている方には判るとおりでディズニーランドも好きで、ロサンゼルスのアナハイム在る「本家」ディズニーランドにも、パリのディズニーランドパリにも行ったことがあり、特にフロリダのディズニーワールドは「第二の祖国」の気分でもう何度も「帰っている」身です。ですが私自身はディズニー原理主義者ではなく「遊園地も大好きなボク」である私です、多少のパクリだなんだとかでは動じません。なんせ日本には、正面切って某ディズニーランドを真っ向からパクろうとした「奈良ドリームランド」が在ったのですから。
 ましてやここは中国、そんな国際世界の常識が通用するわけもありません。
 
 ただ、私の興味を引いたのは、コレです。コレがあることに気がついたからこそ、ここに来る気になったのです。
 
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 真ん中に見える球体の建物に注目してください。その上で、次の写真をご覧ください。
 
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08/09/20
 
 これです。「一見」そっくりですね。
 
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05/07/11
 
 下に示したこの『球』は、フロリダ・ウォルトディズニーワールド(以降WDWと表記)内のテーマパークの一つ、「エプコット」のランドマークとなるパビリオン「スペースシップ・アース」です。球の直径は50m、世界最大級の完全球形ビルディングと聞いたことがあります。
 疑う余地もないでしょう、石景山遊楽園の「この球形のビル」は明らかにエプコットのスペースシップアースを意識してデザインされています。元よりこの遊園地、「パクリ」と騒がれただけ在ってその中心部に据えられているランドマークたる建物がアレ(後述)ですから、他にパクリが在っても不思議ではありません。
 ただそのパクリも「ディズニーランドにしても本家アハナイムだけでなくフロリダも研究している」つまり結構深い処まで研究しているのではないかと思ったのです。ならばそれがどこまでやっているのか、自分の目で見定めてやりましょう。だから、現地まで行きました。
 パクリの件で、この遊園地についての記事もここまでにあちこちで見かけましたが、しかしそれらの記事では皆「そういうテーマパーク系の知識が薄く」、キャラクタだけならまだしもアトラクションなどについても名称など表面的なネタに終始して居るように思えました。ですから私が書きます。ディズニーランドマニアの端くれの目で見た、中国のパクリ遊園地のレポートです。
 
 
 

より大きな地図で 石景山遊楽園 を表示
 
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 ちなみに入場料は大人10元(約160円)。
 あ、今気が付いたけど園内マップは2元で売られていたのか。
 
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 取り敢えず朝10時くらいでしたけど、人気は少なかったです。
 自転車や車、ローラースケート、ペットや爆竹は持ち込み禁止です。爆竹禁止を明示するところが中国らしいですね。
 
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 ……左下の『蝶みたいなの』は何を持ち込むなと言ってるのだろうか? 
 
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 これが全体図です。右側が先程の表玄関、右上方向に地下鉄駅が存在します。大きく二つのブロックに別れていますが、その辺はこの後折に触れて紹介していきます。
 面積的には狭くも広くもない、普通の郊外の遊園地という感じです。何もない空き部分も広かったですけど。
 
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 さて、ゲートを潜って最初の目にしたのは……殺風景な階段、というか段差。
 真ん中を滑るのは禁止です。というか入って見える最初の文字が「禁止」ですか。
 
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 そしてその奧には旅客中心"TOURIST CENTER"。おそらくはゲストサービスかインフォメーションに相当するのでしょうけど……閉鎖されてました。入場早々暗澹なる気持ちにさせるには十分です。
 
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 僅かな人の流れが右方向に向いていましたので着いていくと、キャラクタのお出迎えが。動きませんけど。
 
 「パクリ遊園地」としてこの遊園地が名を馳せたのは、ここでは「どこかで見たような」マスコットがわんさかと居たという事が元凶なのではありますが、問題となった結果として(権利元からも正式に苦情が行ったとか)今ではそういう「キャラクタ」は排除されているようです(私が見回した範囲では。見てないところで何が起きているのかは知らない)。なので今では(冴えない)キャラクタが居るのみ。いえ、冴えなくともこれはいちおうオリジナルキャラだそうですけど。あか抜けないマスコットは、田舎の遊園地の基本です。
 
 
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 遊園地ですからには、アトラクションも多数有ります。中国で一番「アトラクションが多い」遊園地だという表示も園内どこかで見た記憶があります。これは
 
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 ラフト(筏)ライドのようですね。
 
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 ライドなどのアトラクションについては日本の『泉陽興業』が手掛けているそうですから、乗り物自体(のベースは)けっこうしっかり造られています。とは言っても、泉陽興業はあの大阪の「エキスポランド」の会社、しかもここは中国。恐怖の二乗で、ライドは何の信用もできません。
 
 という何よりも生命第一の理由で、今回のレポートではライドには一切乗っていません。
※先程の入場料にはライド代が含まれて無く、ライドに乗るためにはそれぞれの近場に設置されているキオスクで個別に購入する必要がある(10元~50元)しかも手売りてのも敷居を高くしていましたけども。
 
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 あ、コースターが在りました。
 
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 ……これは「ビッグサンダーマウンテン」のつもりみたいです。まぁこういう程度の「もどき」コースター自体は日本の地方の遊園地にもよく在りますね。目くじらを立てるほどでもありません、というかいちいち反応してたらきりがない。
 
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 さて、私が気になったこの建物は……近づくとエプコットのスペースシップアースとは「似ても似つかない」代物でした。
 
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 しかしこのアトラクション「飛翔」は
 
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 どうやら、リフト型の座席に座って、ドームスクリーンで空中滑降をしている気分で映像を見ることができるというアトラクションのようです。
 ここまで書くと「その筋の人」にはピンが来ます、本家アナハイムでは第2パークのカリフォルニアアドベンチャーに、そしてフロリダWDWではエプコットに在るアトラクション、「ソアリン’(オーバーカルフォルニア)」の中国映像版ということです! 
 
 いやいや、だからと言ってパクリと決め付けてはいけません。ディズニーの「ソアリン’」自体、ハードウエアはディズニーのオリジナルでは在りませんから。元よりこのシステムは本来は、あの幻の「都市博」で世界初公開されるはずだったものなのです。
(もちろんディズニー自体は正規にシステムを購入した上でアトラクションに利用しているのでしょうけど、ならば同じシステムを中国の遊園地が使っていても問題は有りません、まぁまったく別物で独自のシステムの可能性はありますけどね。だからこれも「恐くて」乗ることできませんでした)
 
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 ちなみに隣は「美洲探検」"AMERICAN ADVENTURE"。
 
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 その隣は鹿国です。……アトラクションの配列とか一貫性などは気にしてはいけません。
 
 
 
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 さて。この遊園地は真ん中に陸橋が在ります。これは先に示した地図を見直していただけると判りますが
 
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 敷地内を線路が横断しているためです。(人が歩いていましたけど)
 この陸橋から見える風景自体もどうかとは思いますけど、これも一々気にしていたらきりがない。
 
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 なんせ陸橋自体がこの状態ですから。
 
 
 陸橋を渡ると、ついにこの遊園地の核心です
 
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 その前に、ゲームセンターに。
 
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 なんか思いっきり日本語が表示されている上に、「日本国内でしか使用できない」と画面上にはっきり明示されていた一世代も二世代も前のゲームが並んでいたような気もしますけど、それは気のせいでしょう。
 
 
 
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 さて記事も核心に差し掛かりました。この遊園地の中心にして「パクリ」の象徴ともされている「お城」です。これは判りやすいので過去の記事でも掲示されていることが多いですね。
 
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08/09/18
 
 念のための参考として、フロリダWDWのディズニーランド相当のテーマパークである「マジックキングダム」のお城「シンデレラ城」です。ちなみにこのシンデレラ城は舞浜の東京のお城と同じと考えて差し支えありません。
 まぁ、比較しろと言う方が無体ですね。
 
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 お城の前の像も「何だかよく判りません」。舞浜でお城の近くに見かけた白雪姫の像に見えなくも……ない。いやいや。
 
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 なおお城の後ろ側はこんなに平面的で、お城自体「書き割り」に近かったです。工事中で中には入れませんでしたけど。とにかく中心部に「お城を建てたかった」という、デザイナの勢いだけは感じました。テーマパークには象徴となる建物を中心に据えるのは、ことディズニーテーマパークでは基本です。そしてこの遊園地でも、そういうパークデザインの基本を忠実に再現しようとしたのでしょう。
(深く考えていない可能性などは、この際は考慮しません。あくまでこの遊園地のデザイナは考えてやっている
「だろう」という前提で考察を押し進めていますから)
 
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 なお前の池の水深は0.8mで、注意が必要です。
(と書いておかないと泳ぎ始める人が出たりするのだろうか。とも考えましたけど、しかしここは中国だから何をする人が現れてもおかしくはありません)
 
 
 
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 あ、[王京]斯探検、別名"JONES ADVENTURE"。これはもしかするとアレなのか! 
 
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 アレなのか! って言うかなんというか。
 
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 見た目どっちかというと、アレというよりはスプラッシュ・マウンテン的なライドでした。要するにどこが「ジョーンズ」やねん。
 過去の報道などでは「ディズニーの雰囲気を備えた」という惹句も掲げられていたみたいですのに、全然「ディズニーの雰囲気を備え」ているようには見えません。何故か壁には海賊がへばりついていましたし。
 
 
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 更に奥に進んでいると、見た目新しめの塔に目が行きました。
 
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 近づいてみると、これは「冒険塔」なるアトラクションらしい。
 
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 外から見た状況から推測するに、いわゆる「スペースショット」(椅子に固定された上で急上昇や急降下するアトラクション)を壁で囲っているようです。つまり真っ暗の中で急上昇&急降下。スペースショット自体は目新しくありませんが、それをダークライドにしてしまっている点では独創的というか、私自身はココ以外で見たことはありません。
 もちろんこのアトラクション自体は、ディズニーの「タワー・オブ・テラー」を意識しているのでしょう。タワーオブテラー自体はスペースショット型ではないものの、動き的には近いです。
 つまりはこの「冒険塔」というアトラクションは「タワーオブテラーみたいなのを造りたい」と考えた上で、比較的金額を抑えた形を模索した結果ではないだろうか、と推測できます。
 
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 まぁマネをするにしてもまず第一に「そんなに予算はない」という処はそこかしこで見えましたけどね。
この辺は舞浜の海の方をコピーしようとする意図はわかりますが、いかんせん「残念」な状態です。
 
 
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 そして遊園地の奧まで行くと……工事中でした。地図で見る限りでは駐車場のはずなのですけど。
 
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 まぁこういうところは「中国ですからしょうがない」とだけ書いておきます。
 
 
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さて、
 実はこの遊園地で私が一番驚きかつ感動したのは、この物体↓です。
 
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 ロケットのオブジェです。何気なく建っているコレが何かというと……
 まず以下のリンク先を参照してください。
 
http://images.search.yahoo.com/search/images;_ylt=A0S020qOcvtLUGQAqT.JzbkF?p=%22twa+rocket+to+the+moon%22&fr=yfp-t-701-s&ei=utf-8&x=wrt&y=Search
 
Rocket to the Moon
 
 つまりこれは、本家ディズニーランドに建っているロケットのオブジェを「そのまま」コピーしてこの北京の遊園地に建てているのです! 
 
 隣が「宇宙旅行」との名前が付いているからにはそういうアトラクション(のつもり)なのでしょう、だからこの遊園地をデザインした人は、意識してここにロケットのオブジェを建てたのだと推測できます。
 
 これは、このパークのデザイナーがディズニーランドをパクるにしても、それなりに本家を調査した上だということが見えますし、また「可能な範囲で」は積極的にコピーしようという前向きな姿勢を感じました。
 表面をなぞるにしても、それはただ「表面をなぞっている」だけではないのです。
 まぁ表面をなぞっているのですけど。
 
DSC04157
 
 研究の過程が見えるという意味では、このオブジェも興味深いです。
 恐らくはこれは、元ネタは↓コレでしょう。
 
http://search.nifty.com/imagesearch/search?select=1&cflg=%B8%A1%BA%F7&q=%22%50%6F%73%65%69%64%6F%6E%27%73%20%54%72%69%64%65%6E%74%22%20%22%69%73%6C%61%6E%64%73%20%6F%66%20%61%64%76%65%6E%74%75%72%65%22&ss=up
 
Poseidon's Trident
 
 元ネタとして示したオブジェは、これはフロリダのユニバーサルの第2パーク「アイランズ・オブ・アドベンチャー」に建っています。つまりこの遊園地のデザイナは、ディズニーだけでなくユニバーサルスタジオも研究しているのです! 
 それにしても、パクりにしてもそのままではなくトライデント(三叉矛)の上下を入れ替えているのはなにかのこだわりなのでしょうかね? 
 
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 まぁユニバーサルネタとしては、もっと『露骨な』こういうのもありましたけど。
 
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 ちなみに口元は痛々しかったです。
 ここに限らない話ですが、テーマパークや遊園地という代物は造ることよりも維持することの方が大変です。
 中国だから仕方ないというか、スリルライドのメンテナンスなどまでもこんな調子ではないかと想像できるだけに、恐ろしいです。
 
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今回の記事もそろそろ終わりです。
 最後に園内のお店に入ってみました。以前は園内で海賊版ビデオなども売られていたそうですが、そういうのも全然見かけなかったです。日本のキャラクタグッズなども売られていましたが、それは法的に問題のない物みたい(詳細不明)。
 ということで、来た記念にこの遊園地のオリジナルキャラ、大耳猫のぬいぐるみを買いました(15元)。
 
 アトラクションに乗らなかったこともあってそんなに時間も掛からず一回りを終え、3時間ほどでこの遊園地を出ました。
 まぁ乗らなかった事自体は心残りが無いわけではありませんけども、それはそれということで。何より命が惜しいですから。
 
 

まとめ:
 
 文中でも言及している「奈良ドリームランド」ですが、こここそ私は「ディズニーパークマニアの目から奈良ドリームランドがどこまで似せていて似ていないのか検証スル」という記事を書くことを考えていました。しかし構想をを抱えて奈良に行く機会を窺っているうちに2006年8月31日、奈良ドリームランドは閉園しその記事を書く機会は永遠に失われてしまいました。今回の記事はそのリベンジというか補填というか、そういう局面もあります。自分にとっては。それはそれ。
 
 パクリで一躍名を馳せた『石景山遊楽園』も、その最大の特徴であったはずの「パクリ」が大きく削られると、『デ』と比較するのもおこがましい「田舎の遊園地」となってしまっていました。ならば何と比較すればいいのかという事については、私が今まで行ったことがある日本の遊園地で適切な比較対象を考えたところ、大分県は別府の「ラクテンチ」となりました。『田舎の遊園地』という雰囲気が近いと感じましたから。いや、アトラクションが無体に充実していることを考えると、福岡は大牟田の「グリーンランド」かも知れません。
 
 それでも、この遊園地自体はパクるにしても「偉大な遊園地」を研究した結果として造られていることは透けて見えました。余所の遊園地やそのアトラクションを参考にすること自体は、ディズニーもユニバーサルもやっていることです、それ自体は恥ずべき事ではありません。その上で独自性を出せばいいのですから。
(この遊園地ならではの独自性が何処にあったのかは判りませんでしたけど)
 
 ただ気になるのは中国政府は、ディズニーランドにしてもユニバーサルスタジオにしても大陸内への誘致を積極的に進めていることです。今後北京近郊にも外国の大型遊園地・テーマパークが進出することになるでしょう。その時に石景山遊楽園は生き残ることができるのか。この遊園地が今後どうなるか、その行方を見守っていきたいと思います(生温い視線で、ですけどね)。

 
 
 
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 おまけ:パクリの残骸。
 
 
 次回は「北京の中心で数百人以上の中国公安に取り囲まれ危機一髪」お楽しみに。
 いちおワールドカップが終わる前には更新する思います。

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2010/04/22

地球の裏側で「縁」体験

 私は高い処が苦手です。

 高いところから下を覗き見下ろすだけで、足元から脛、腿に掛けて「血の気が引く」というぞわっとした感覚が広がります。バンジージャンプなんてとんでもない。「二度と」やりたくありません。
 
 なお、こういうのは「高所恐怖癖」というみたいですね。単に「高いところが恐い」と言っているだけで実際には高いところに登っていますので。正真正銘の「高所恐怖症」だったらそもそも展望台に上がることすら困難でしょう。
 
 私の場合で言えば、例えば「東京ドームシティ」のアトラクションでは、私は「タワーハッカー」よりも「スカイフラワー(パラシュート)」の方が苦手です。タワーハッカーは座席に「がちがちに」固定されるのでその固定部分を依り代として安心を確保できますが、スカイフラワーはロック無しなのでパラシュート降下時に直接の恐怖が遅いかかってきますから。だから『スカイフラワーの方が恐い』のです。
 ここまで前置きの前置きです。
 
 
 
 さて、今回のデイリー道場のお題は「高いところに登る」でした。丁度旅行の予定がありましたので、そのついでで高いところにも登ってきました。「地球の反対側で」。
 

より大きな地図で ユーレカタワー を表示
 
 行ってきた処はメルボルンです。オーストラリア。ヴィクトリア州。オーストラリア大陸の南側。日本からは直行便はなく、行きはシンガポール経由で7時間+乗り換え2時間+7時間=16時間かかりました。
(帰りはシドニー経由)
 
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 ちなみに4月1~3日と2泊逗留したシドニーでも「高いところ」として、シドニータワーや
 
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 ハーバーブリッジの支柱(パイロン)にも登ってきましたけど、これは日記の方を参照してください。
 実は最初に書いたシドニーの二つの高いところにはオプショナルツアーが有り、シドニータワーの「スカイウォーク」は塔の屋上を歩くウォークツアーが、またハーバーブリッジにはアーチの上を歩いて登る「ブリッジクライム」という記事に相応しいネタが有ったのですけど、この辺は『激しすぎ』で断念しました。これらは私にはちょっと酷すぎです(シドニー滞在が実質1日半でしたから、ちと時間が足りなかった事もあります)
 それはそれとして、これで前置きは終了。ここから本編です。
 
 
 
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 話は3月31日の午前中に始まります。場所はメルボルンの中心部、フリンダース駅前から行動を開始しました(この場所まではトラムつまり路面電車で)。
 
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 川を渡った向こう側。目的のビルはそこに建っていました。
 オーストラリア第2位のビル、「ユーレカタワー」です。92階建て、高さ297m。
 横浜のランドマークタワーが296mですから、ほぼ同じ高さです。
 
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 ……何故か蜂がいました。
 
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 こういうビルですから、上部には展望台があります。その名を「ユーレカスカイデッキ」。
 現地に着いたのが朝10時の開場前でしたけども、すでに外で人が待っていました。
 
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 開場時間になったので、入場。
 
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 ちなみにスカイデッキの入場料は大人16.5A$(90円/A$のレートで約1500円)。
ちなみに私は空港で貰った観光ガイドについていた割引券を使って一割引で入りました。(14.85A$。約1336円)※ガイド本を示すと、係りの人はハサミを取り出しその頁ごと切り取ってしまいました。
 
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 展望台は88階(オーストラリアの階数表示はイギリス式で地上階をグランドフロアとして、その上階つまり日本での2階を1階として数えていきますから、88階は日本式で書けば89階のはず)、高さ285mです。ちなみにランドマークタワーの展望台は69階、272m。
 
 
DSC08150
 
 エレベータは
 
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 30秒ほどで、88階へ到達しました。
 ※その間何回も耳がツンとなって、その都度息を抜かなければいけない状態になりました。
 
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 88階、高さ285mからのメルボルンの眺め。先程前を通ったフリンダース駅もよく見えます。
……とは言っても。正直、足が竦みました。だから高いのは苦手だと始めに書いているです。
 
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 ちなみにこの平たい円形の建物が、今回の私の目的地であるエティハドスタジアムです。このスタジアムで行われるサッカーの試合を見に行ったのでした。屋根は開閉式で、この時は開いていました(夜の試合の時は閉じていた)。
 スタジアムとしての建築物自体も私の興味の範囲ですし、これについて語りたいことは沢山ありますけども、それは機会がありましたらその時にと言うことで。
 スタジアムの向こうには、コネタ城に投稿した「1010ビル」も見えます。
 なお手前の高いビルは、ユーレカタワーができるまでメルボルン一高いビルだったリアルトタワー。一位の座を譲った今では展望台も閉鎖されてしまったとのこと。盛者必衰のことわりをあらはす。
 
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 ちなみにエティハドスタジアムとは反対側には、メルボルンクリケットグラウンドも見えます(奥の円形スタジアム)。
 クリケット場ですが、サッカー日本代表の試合も行われましたね。
 
DSC08159
 
さて。いよいよ要点に踏み込みます。
 このメルボルンクリケットグラウンドが見える面には外気に触れることができるテラスがあるのですが。
(屋内とは気圧差が有るため、ここに出るためには同時に開放しない二重扉を通る必要がある)
 ここから視点を右にずらすと
 
DSC08170
 
 この「四角い窓」が見えます。この四角い窓、実は
 
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DSC08173
 
 迫り出します。その上
 
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 窓は透明になります! 
 これがこのユーレカスカイデッキの目玉アトラクション、「エッジ」です。
 
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 もちろん、この迫り出したガラス箱の下にはなにも有りません。
 
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 285mに渡って空気が続くのみ。
 
 「いやもうとんでもねぇ
 
 最初にも書いたとおりで、私自身は高所恐怖癖が有りまして、この展望台に上がっただけでもクラクラしているのですからその上でこんな「恐怖体験」なんてできようものか、と。しかもこの時はまたオープンしたばかりで体験者も殆ど居ませんでしたし……とかなんとかで、逡巡していましたが。
 
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 とは言ってもここまで来た以上は、これを体験しないことには「この記事は書けない」と諦念するまでに要した時間は15分。ついに意を決して。
 
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 ちなみに「エッジ」体験については展望台フロアに売店兼受け付けが有ります。「エッジ」体験は12A$(約1080円)。
 支払いを済ませると呼び出し用のページャーを渡されました。混んでいる時はこれを持って展望台で待機して、順番が回って来るとこれが反応する……という展開になるのでしょうけど。書いたとおりでこの時点はまだお客も少なかったので、すぐ反応しました。
 
DSC08178
 
 ついに「エッジ」の中に……と、中は撮影禁止でした。
 
DSC08180
 
なので写真はイメージということで。
 「エッジ」内部は底もガラスと言うことで、ガラス面保護のため靴には底を包むようにカバーを着けるように言われました。
 その上で中に入ると、箱は静かに動き出して外に張り出され、そしておもむろに、不意にガラス面が透明に。
 脚の下にはなにもない285mの空間が。
 
 とは言っても、ここまで来ると却って恐くはなかったです。それはこの箱がガラスとはいえ密閉されていることが、却って安心感を生んでいたのかもしれません。最初に書いた比喩で言えば、「エッジ」はタワーハッカーであって、スカイフラワーでは無いという事です。
 これが、ラスベガスのストラトスフィアタワー屋上に有る絶叫アトラクション「エクスクリーム」のような危険度満点のライドだと私も困った事体に陥ったかもとは思いましたです。
(ストラトスフィアタワーの公式サイトで確認を……と、これでは判りにくいですね。塔の上に張り出した滑り台がシーソー式に倒されて端まで滑り落ちるライドです。なお私自身はストラトスフィアタワーのビッグショット(塔の上に設置されているS&Sタワー(スペースショット)。280m地点から更に50m打ち上げられます)は体験したことがありますけどその当時は「エクスクリーム」などはまだ有りませんでしたので、残念ながら未経験です)
 
DSC08206
 
 話を「エッジ」に戻して。私自身はこの体験は結局はそれほどの恐怖はなかったです。どのくらい大丈夫だったかと言えば、アナウンスの指示に従って「恐いというポーズ」もしっかり取ったくらいで(^ ^;)
※いやまぁこういう写真はボカシなしで載せるべきなのでしょうけど素人の身、ここは御勘弁と言うことで。
 私が参加したときには他にも2組の人たちが居ましたけども、その人たちも代わる代わるで、こんな写真を「撮らされました」。
 ちなみにこの写真は(体験費よりも高い)一枚15A$(約1350円)。すっかりむしられています。
 
DSC08185
 
 そんなこんなで数分間の『空中体験』は終了しました。この体験に参加するまでの逡巡や心臓どきどきの過程に比べて、実際の体験はあっさりあっという間。なんでもそんなものですかね。
 処で、手に着けているシリコンバンドは体験のオマケです。"I survived the EDGE."まぁこの手のアトラクションには「ありがち」ですね、要するに観光地の「~に行ってきました」というお題目のお土産みたいな感じで、凶悪系ライドやアトラクションには「私は~から生還した」という惹句のお土産がだいたい有ります。アメリカなどでも。そして、ここオーストラリアでも。
 
DSC08188
 
 エッジ体験までの逡巡の時間も合わせて展望台には2時間ほど滞在した後、エレベータで地上に戻りました。
 
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 地上に戻って、一安心して上を見上げました。
 「ではみ出していたのは……
(マウスオーバーでその位置を示します)
 

DSC08192
 
 下から見ると改めて「いやもうとんでもねぇ」。
 今この写真を見直しただけでも、足から血の気が引くぞわっとした感覚が蘇ってきました。
 やっぱり高い場所は苦手です。だから楽しいのですけどね。
 
 特別なオチもなく、この項はここまでです。

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2010/02/02

幻の川崎運河をめぐる徘徊<桜堀→川崎河港水門>

 
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 09年のとある日。川崎のとある場所にとある物を見に行った処、このような掲示がありました。
大正末の川崎に「幻の大運河計画」が有ったそうです。当時は水運が物流の中心で、川崎の商工業地区での効率的な運輸の実現とそれによる発展を目指したとか。
 
P1990888
 
 合わせて表示されていた古地図によると、多摩川から海に向けて川崎を縦断するような大規模な運河が計画されていたようです(赤▼から右に引かれた白い線。(I)-(I)間)
(川崎の運河計画自体は合わせて3本)。しかし「社会情勢の変化により」計画は中止し今に至るとのこと。
 
 なるほどと思いました、思いましたからには、『ならばその「運河」を巡って、歩いてみよう』です。
 今回は初めから無かった「運河の痕跡」を探して川崎を彷徨います。運河の筋を辿ることで何か見えるかとも思いましたから。
 結果を先に書けば「何も見えませんでした」けども。
 



 

より大きな地図で 川崎運河 を表示
 
 上記古地図から、現在の地図の道に「だいたい」当てはめてコースを設定しました。
 引いた線自体は実際に歩いた道筋です。
 
P1990839
 
 こちらがスタート地点です。google地図での下、ピンクのピン、海側です。柵の向こうは……
 
P1990841
 
 運河。「桜堀運河」です。この運河も今では500mほどで終わっています。
 ところで上記古地図を良く見たら判りますが、この運河は「幻の運河計画」とはまた別の物です。冒頭で書いたとおりで当時は水運が物流の中心でしたので、川崎には多くの運河が走っていました。
 ですが何もない処から始めるにも始めようがありませんでしたから、今回はこちらを基点としています。
※なお事前の下調べが甘くて「桜堀自体も幻の運河の痕跡と思い込んで基点にした」などという可能性は考えないようにお願いします。(記事まとめている最中に気がついて良かったです、はい)
 
P1990840
 
 釣り船が多く停まっていました。
 
P1990844
 
 その運河も丁度首都高が横切る手前で途切れていますが、その正面から道が始まっています。その位置関係から、この道自体も「この運河の」痕跡と考えて良いでしょう。まずはこの道を進みます。
 
P1990846
 
 この辺は「桜本」です(桜堀で、桜本。「桜」にゆかりのある地名?)。桜本はコリアンタウンで有名ですね。
 
P1990847
 
 上記地図にも載っている桜川公園には
 
P1990848
 
 路面電車が保存されていました。私自身は川崎に来たのはここ拾年くらいの話で、川崎の路面電車については何も知りませんけども。
 
P1990850
 
 スタートから真っ直ぐ進んだ道も500m越えたくらいに五つ角に到着。
 
P1990851
 
 「水門通り」です。
「昔この辺に流れていた川が海に至る所に水門があったと言うことです。つまり運河とは関係有りません。
古地図で見た限りでは、このあたりまで桜堀は続いていたようですが。
 
P1990853
 
 後は、多摩川の方向へまっすぐ、ふらふらと進むだけ。
 
P1990855
 
 一応多摩川方向へ、道なりには進んでいますけども。このあたりはもう普通の町中です。
 
P1990857
 
 大きな通りを越えます。この辺から本来の「運河予定地」に入っているはずですが、そんな痕跡は何も見えません。
 
P1990863
 
 さらに普通の住宅地を抜けていくと
 
P1990864
 
 やがて正面にヤマダ電機が見えてきました。このヤマダ電機は古地図上ではほぼ運河の上(側)に建っていますから、ここまでここを目標に進んできました。
 
P1990866
 
 でも、本当の最終目標はその背後。
 
P1990871
 
 これです。
 
P1990872
 
 水門です。
 
P1990876
 
 「川崎河港水門」です。
 ちなみに、12時45分に桜堀を出発して水門到着は14時、1時間15分の徘徊でした。グーグルマップの表示では行程5.9キロとなっていましたので、時速4.7kmほどと私の巡航速度での踏破でした。
 
P1990889
 
P1990895
 
 この水門は今回本当の目的である「幻の運河」の入り口として昭和三年に完成。運河計画が頓挫した後もそのまま水門として残され今に至っています。
 
P1990877
 
 建設当時から、隣は味の素(当時は鈴木商店)の工場です。
 水門建設の際には鈴木商店(味の素)が出資したとのこと。鈴木商店(味の素)が出荷にこの水路を使うという前提だったそうです。
 
P1990879
 
 そのためもあってか、現在も水門周辺は味の素の管理下です。
 
p1920338
 
 水門自体は登録有形文化財に指定されています。
 
P1990890
 
 実際に建設された運河は200mほどで現在は80mほどが残っているだけですが、運河自体は砂利の荷揚げなどで今でも活用されています。
 
P1990886
 
 処で始めた観た方は水門の上に乗っている二つのブロッコリが気になったのではないかとは思いますけど……いえ、違います。川崎の名産品である「梨・桃・葡萄」をモチーフとしているそうです。葡萄は兎も角、他はそう言われてもなんだかよく判りませんけども。
 
P1990885
 
 そして、その装飾の下に堂々と掲げられているのは「川崎市章」です。こっちは明白ですはっきり判ります。好きです川崎、愛のまち
 



 
P1990881
 

まとめ:
 運河の跡を追うということで始めたものの、実際には「もう少し」なんらかの痕跡が残っているのかと思っていました。しかし、実際にはほぼ何も無し。計画自体が昭和18年、1943年に廃止されたと言うことですしその時点で運河予定地にはすでに工場や住宅が建てられていたと言うことですからそれも当然で、寧ろ70年近く経った今でも両端の運河が残っているのが奇跡的なのかもしれません。
(実のところは単純に「運河の痕跡」を追うだけだったら、川崎でもこっちなどは航空写真からも痕跡が見えるくらいではっきり残っているようです)
 結果、この記事自体は『まぁ要するに川崎河港水門はかっこいい』という話で終わってしまいました。
 まぁ実際『川崎河港水門はかっこいい』です。「なにをいまさら」などと言われようともかっこいいのは間違いない。工場の無骨かつ機能美溢れる姿もかっこいいのでしょうけど、私はこういう昔のかっこよさの方が好きです。
 そしてこのブログでは今後も、私から見た「かっこいい川崎」に注目していくつもりです。
 これでなんとかまとまったかな? この項は、ここまでです。


おまけ:
 以前コネタ城に投稿した「港町13番地」も、この川崎河港水門のすぐ近くです。

参考文献:
http://www.city.kawasaki.jp/61/61kusei/museum/pdf/03itou.pdf
・講座「川崎の都市計画と運河計画」
http://www.ktr.mlit.go.jp/keihin/tama/know/property/03.htm
・多摩川の名脇役 「河港水門」
http://portal.nifty.com/cs/catalog/portal_koneta/detail/1.htm?aid=090226094079
・川崎市指定文化財紹介「川崎河港水門」
http://ja.wikipedia.org/wiki/川崎河港水門
・wikipedia:川崎河港水門

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2009/04/22

蘇我の高炉解体の様子はフクダ電子アリーナから見よう

 
今回はデイリーポータルZ「デイリー道場」向けの記事です。
「過去の記事を真似する2」ということで、と言うわけでもなかったのですけど。
今回は「さよなら、第五溶鉱炉」この記事を元にして。というよりは、この機会にこの高炉跡について記事をまとめることにします。

 尤も上記記事では、以下の一文だけは気になりました。

すぐ手前がおあつらえ向きに広場になっているのでゆっくりと鑑賞できます。ここはJEFユナイテッド千葉の新たな本拠地となるスタジアムだ。いっそのことチーム名も「JEF」じゃなくて「JFE」にしたほうがいいと思う。

 JFEは土地を提供してはいますけど、ジェフ千葉のスポンサでは有りませんし、仮にスポンサだったとしてもスポンサの名前をチーム名として冠することはJリーグでは有りません。
 それと、「新たな本拠地」……ジェフ千葉は2005年10月16日のマリノス戦からフクダ電子アリーナを使っていますし「本拠地」です。私自身も3年以上前から何度もここに試合を見に来ています。まぁ興味がない人には気にするまでもないことでしょうけども。
 
 私は以前にも「ベストアメニティスタジアムはかっこいい」とか、そういう記事を書いているくらいで、競技場自体も気にする方ではありますけど、今回は競技場、つまり「フクダ電子アリーナ」自体については『土台』とするだけとしています。
 
 
 
P1950441
 
 私が蘇我に来るのは「サッカーの試合を見に来る」ことが第一の目的です。なので私が写真を写す時には、高炉の前にも黄色い人が沢山居ます。この写真は2009年3月22日、サッカーJリーグ、千葉対川崎戦の日です。
(昔撮った写真には、それぞれ撮影日を書いておきます)
 
 
P1950451
 
 ちなみに並んでいる人は千葉の人だからか、背景の高炉を気にしている人は特にいなかったように思います。まぁそこにあることが当然といった感じでもありますから。
 
>>>>
 
20060830P1420863
<2006/08/30>
 
 尤も、3年前に来た時は、また高炉手前の工場の建物がそのまま残っていましたし、
 
20080608P1750962
<2008/06/08>
 
 去年の夏に来た時でも工場は半分残っていました。
 
<<<<
 
 さて、ここからが今回の本編です。
 
P1950452
 
 キックオフ2時間前、開場の時間となりました。
 
P1950456
 
 階段を上がって、メインスタンドがわのコンコースに上がると
 
P1950457
 
 目の前に高炉が! 
 
P1950487
 
 真っ正面に高炉が!!
 

 
 ぱのらま。高炉を端から端まで見放題。
 つまり、高炉の解体の様子を見るのに一番良い場所ではないでしょうか、このフクダ電子アリーナのメインスタンド側コンコースは、と思うのですよ私は。
 
>>>>
 
20051022P1210712
<2005/10/22> 
 
 ちなみに2005年10月に試合を見に来た時は、
 
20051022P1210737
<2005/10/22> 
 
 メインスタンドコンコース目の前には壁が立てられていて、全く見通しができませんでした。
 
20051022P1210738
<2005/10/22>
 
 わずかに、壁の前に線路の跡が見えただけ。
 
20060830P1420867
<2006/08/30>
 
 2006年8月の際には(近辺の解体が進んだのか)壁が取り外され、
 
20060830P1420868
<2006/08/30>
 
 中の様子が少しだけ見えるように。
 
20070812P1630795
<2007/08/12>
 
 2007年8月ににはメインスタンド前はすっかり片付けられてしまいました。
 そして2008年には高炉を隠していた工場跡も解体が進んで、そして今に至ります。
 
<<<<
 
P1950476
 
 話を戻しますけども、今ではフクダ電子アリーナのメインスタンドコンコースからは高炉の解体が見放題です。
 
P1950502
 
 個人的に気に入ったのは、D入口からの風景です。
 
P1950482
 
 D入り口はメインスタンドアウェイ寄りです。
 さてここまで読まれた方には「フクダ電子アリーナから」高炉を見たいという方もいらっしゃるでしょうから、以下にはそういう方への情報や注意点などを示します。
(Jリーグサポな方は読むまでもない情報でしょうから飛ばしてくださいな)

1.営業時間に注意
 フクダ電子アリーナには、基本的にイベントが実施されている時しか入ることはできないと思います。また現時点ではJリーグでの試合以外のイベントはほとんどありません。日程は福有公式サイトで確認してください。
(今年はキリンカップとなでしこリーグの試合も予定されています)
 Jリーグの場合、キックオフ2時間前くらいに開場し、試合終了後は間もなく閉場します。基本的に夏はナイトゲーム、春や秋はディゲームが多いです。

2.チケット種別に注意
 コンコースは隔離区間が有り(メインスタンドから見て右側のサイドスタンド、つまりアウェイサポータ隔離席)、移動がし難い場所があります。
 高炉を見るに良い場所はメインスタンドのコンコースなので、メインスタンド側のチケットを購入してください。指定席をオススメします。(ジェフシート、メインSS指定席、メインS指定席)
 Sバック指定席とSA自由席はバックスタンド側なのでゲートも反対側になります。バックスタンドからはメインスタンド側に移動するにも一苦労なので、この目的としてはオススメできません。
 ホームコーナー自由席とホーム自由席は移動はそれ程でもありませんが、この辺は混雑しますので場合によっては席が無くなります。こちらもオススメできかねます。
 そして先にも書きましたが、アウェイコーナー自由席とアウェイ自由席は隔離されていますので、メインスタンドに入ることはできません。この辺は止めておきましょう。

2.服装に注意
 ドレスコードが有るわけではありませんが、服の色には注意してください。フクダ電子アリーナをホームとする「ジェフ千葉」は黄色が基本の色なので、皆はレプリカユニでなくても黄色っぽい服を着ています。なので黄色以外の色の服を着ていると変に目立ちます。
 特に対戦チームの色(例えば赤など)の服を着ていると、行動が制限されたり(面倒なことが起きないよう、ホームゴール裏はアウェイサポの通行を制限している)ことが有ります。
 
※メインスタンド指定席はそこまで尖がっている人は多くありませんので、比較的安心です。そういう意味でも、指定席をオススメします。
 
P1950513
 
 最後に一言だけ。試合の日にフクダ電子アリーナに来たのでしたら、高炉だけでなく、試合も見ましょうね。
 
P1960063
 
 3月22日は夕方の試合でしたので、試合終了後は日も暮れてしまいました。
 今年は恐らくはもう川崎の試合はないでしょうから、次に蘇我に来るのは来年以降になるとは思います。その時には高炉の解体も更に進んでいるのでしょうね。
 
20051022P1210709
<2005/10/22>
 
 それ自体には、私からは何とも言えませんけども。
 この記事はここまでにします。


 ……そういえば。実物大スコープドッグを造った人が、この高炉の廃材を利用してモニュメントを作成するという話があったはず。その後、どうなったのだろうか? 
04/23追記:後で再度検索してみたところ、モニュメントもすでに完成しているようです。次回にはそれも見に行くことにします。

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2009/03/24

突撃しない等々力のスタごはん

 
なぜ、みな、ヨネスケさんが来るとドアを開けてしまうんだろう。
……いえ私は、『隣の晩ごはん』は見た事ないので判りません。ヨネスケさんはTVで見た事有りますけど。なので『無茶で素晴らしい番組』と言われても、何とも。そもそもその番組を知っている人だけが記事を見るわけでもありませんから、皆が知っているという前提で書かれても読む人は困るでしょう。
 
P1940199
・『友人のSちゃん』
 
G「というわけで! 一人で等々力競技場をウロウロしても職務質問とかはされませんが、一応形式を合わせるために『友人のSちゃん』に来てもらいました。一緒に、Jリーグ試合開催時の等々力競技場でひたすら匂いを嗅ぎながら歩いてみようと思います。お忙しいところすいません」
S「いえ、食べ物の匂い、大好きですんで! 特に肉が好きです! それも生きの良い生肉! 嗅ぎますよ!」
G「Sちゃんは嗅覚がすごいですもんね。『この人、ぜったい美味しいから!』ってテキトーに齧って、当てますからね。恰好とかまったく関係なくて、新しいとか古いとかはバラバラなんだけど、誰も美味しい。…なんなんですか、あの能力は」
S「まあねえ、野生の本能というか。そんぐらいしか特技がないですし」
G「というわけで川崎市内でも人口密度みっしりの中原区にやって来たわけですが……」
S「ていうか、ここ公園だから人口密集していませんよ。それにGさんちのそばじゃないですか」
 
P1710363
・夕闇せまる、うちの近所(等々力競技場)
 
G「いやあ、えーと。等々力に近いと言うことで今の処に引っ越しましたから。……このへんとだけ書いても判らないとは思いますけど、いつもさわらせてくれる半ノラがいるんですけど、今日はいないなあ」
S「それは残念だなー……」
 
P1660427
・半ノラ
 
G「……お、くんくん」
S「くんくんくん」
G「さっそく来ましたね!」
S「何だろう、いい匂い。何だろう? にく? でも他の匂いも……」
 
P1920877B
・フロンパーク
 
S「ところで、このフロンパークって何?」
G「中原街道から等々力競技場への道すがらのプール前広場は、去年まではショップや後援会ブースなどが置かれていたけど、今年からはここにケータリングカーなども並ぶようになったんだよ」
 
P1920879
・春日山部屋出店
 
G「まずは春日山部屋の川崎ちゃんこだな。春日山は唯一川崎に存在する相撲部屋なんだ。その援で、去年も一度ちゃんこ鍋を振る舞うイベントがあったのですけど、今年からは常設なんだ」
 
P1920885
・塩ちゃんこ(400円)
 
S「ふむふむ……あぶらげやうどん、きのこなどさっぱりした感じだね」
G「おいしいよ」
 
P1920880
・ブラジルキッチン
 
G「となりも常設のブラジルキッチン。フロンターレはブラジルの選手も多いからね」
S「にく?」
 
P1930849
・シュラスコ(400円)
 
G「うん、ブラジル料理と言えばお肉だね。他に餃子みたいな感じでハムとかを挟んで揚げたパステル(300円)も有るよ」
S「にくにく……でも、肉やちゃんこはお土産にできないね」
 
P1920878
・とんとこ飴
 
G「お土産用には、川崎大師名物『とんとこ飴』も有るよ。アウェイの人もこれでお土産は問題ないね」
 
P1920927
・きなこ棒(100円)
 
G「個人的にはきなこ棒が気に入ったです。試合の合間に齧るのさ」
 
P1920881
・ドネルケバブ
 
P1930851
・ターキーレッグ
 
G「他にも、試合によって色々なケータリングカーが来るみたいだ」
S「おいしいおいしい。……でもそろそろ競技場に入ろうよ」
 
 
G「さて競技場に入ったわけですが……」
S「……お、くんくん」
G「くんくんくん」
S「何だろう、いい匂い。何だろう」
G「何ですかね…」
S「……」
G「……」
S「……うどんですかね? 醤油が入ってる?」
G「そりゃ、うどんですから入ってますよ」
S「肉じゃがですかね?」
G「いえ違います。肉じゃがは有りません。うどんです。そばもありますし御飯ものも有りますけど」
 
P1930837
・メインスタンド下「山田うどん」
 
S「というかココ『山田うどん』ですね。埼玉には沢山ありますけど、川崎では珍しい?」
G「山田うどん、公式サイトを見た限りでは川崎には店舗が有りませんね。等々力を足掛かりに川崎への出店を狙っているのかも……それはそれとして。名物はパンチうどんです」
S「パンチが入ってる?」
G「……パンチもパンツも入っていません。モツが乗っています。ご飯に乗せると「パンチ丼」」
 
P1930848
・パンチ丼(500円)
 
S「おいしいですか?」
G「山田うどんはいつも行列ができる状態ですから、私が食べるのは平日夜の試合など観客が比較的少ない時です。スタンドに持ち込みますので、うどんではなく丼にします」
S「福岡のレベルファイブスタジアムではスタンドへの「ラーメン持ち込み禁止」という表示を見たことがありますけど、等々力では大丈夫?」
G「うどん持ち込み禁止という表示は見たことはありません。バックスタンドのお店『かしわや』にはラーメンも売られていますけど、こちらも禁止とは書かれてないから大丈夫でしょう」
 
 
P1920894
・バックスタンド「かしわや」
 
G「こちらも行列ができるので、最近私はあまり食べることができません。数年前だとがらがらでしたから、ラーメン食べるのも楽だったのですけどね」
S「そりゃJFLやJ2当時のように入場者数が3000人という頃はまだしも、今はJ1で入場者数も1万人割る時の方が珍しい状態ですから」
 
P1920892
・フロンタンメン(550円)
 
S「バックスタンドのほうはラーメンの他に『フロンタンメン』というのも有りますね」
G「ともあれ、どっちでもいいから食べたいですね」
S「おなかすいてますからね、私たち」
G「後で私がオゴりますから、ゆ、許して…。さ、また歩きますか」
 
 
P1920890
・等々力市場
 
G「バックスタンドにも川崎名物のお菓子など売っているブースがあります」
 
P1920891
・久寿餅(700円)
 
S「ホーム側に入った人はここでも買えますけど、アウェイ側は隔離されているからココにはこれないね」
G「アウェイの人でもS席に居る人などは、ここでたらふくお土産を買わなければいけません。そういう決まりです」
 
P1920930
・われせん
 
G「ちなみに私はわれせんを買ったよ。安いしお腹ふくれるし」
S「普段からお腹は膨れてるでしょ」
 
P1930843
・ファンキーズ(400円~)
 
G「後はファンキーズかな」
S「なにそれ?」
G「ホットドッグだよ。2本3本当たり前、トッピングフリー」
S「乗せ放題だからと言っていろいろトッピングしちゃうと、食べるときに困るよ~」
 
 
P1920897
・ローソン売店
 
S「他には何があるの?」
G「まぁ等々力と言えば『横浜サンド』も有名ですけど、今回は故有って掲載しません」
S「写真取り忘れたと」
G「……後はローソンだね」
 
P1920896
・等々力弁当(500円)
 
G「ローソンも選手をモチーフにした弁当など用意してくれてるんだよ」
S「他にも各種弁当やお菓子など取り揃えています」
G「……なぜ急に宣伝口調?」
 
 
P1920929
・メインスタンド下「ふくしまの米」ブース
 
G「では最後にとっておき、ふくしまの米1kg(650円)だ!」
S「いや、このお米は確かにおいしいかったけど、でも生では食べられないよ」
G「あとメインスタンド下では『とんかつ和幸』の特製とんかつ弁当のブースもあるのですけどこちらも写真取り忘れました、ごめんなさい」
 
 
G「そろそろ記事の終わりですけど、まとめようにもまとまりが無くなってますね」
S「そもそもこれはとある記事のオマージュになるように書いていたはずなのに、途中からお構いなしで普通にグルメ紹介となってしまってる。まともな記事にしちゃったら、オマージュにならなくなっちゃうのでは?」
G「……」
S「……」
 
P1940579
・試合終了後には「山田うどん」も色々品切れ
 
G「ヨネスケさん、来てくれないですね」
S「ですねえ…」
G「しかしこう、いつか本当の突撃、やりたいですねえ」
S「出来るかなあ」
G「やるならアウェイですね」
S「アウェイもおいしいものいっぱいありますから。山形とか」
 
 
 
 
※なお今回の「等々力スタジアムご飯」については、3月7日ホーム開幕戦と3月11日ACL天津戦で調べています。それぞれその日限定のメニューも有りますしそうでないものも今後変更の可能性があることを一応書いておきます。
 それと、今回オマージュの一環として写真にはモザイクを掛けていますが、決して写真をクリックしないように。

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2009/03/05

日本初の「人造人間」を巡るあれこれ

 
「日本初」、また「東洋で初めてのロボット」と呼ばれ、博覧会での巡回の後地下鉄工事を妨害する鬼どもを蹴散らして壮絶な最期を遂げた「學天則」が去年2008年7月、大阪で復元され一般公開されました。
今回はその「學天則」を巡る記事です。
 そして「學天則」について気になる事を追求してみました。それは『はたして「學天則」は惹句で言われているように「東洋で初めてのロボット」なのか?
 今回の記事は3段構えでお送りします。
 
-*-*-
 
P1920529
 
 川崎に在る東芝科学館に行ってきました。
 
P1920530
 
 この科学館は東芝工場の敷地内にあるので、ゲートで専用の入館バッチを受け取っての入場となります。ちなみに入場無料です。
 
P1920536
 
 ここに来たのは、東芝の創業者の一人である「田中久重」こと「からくり儀右衛門」の「文字書き人形」がレプリカでも見たかったから。
 
P1920535
 
P1920534
 
 ……でもココは映像展示だけでした、これは調査不足すぎでした。(弓曳き童子のレプリカは置いてあったのですけどね)
 
P1920533
 
 ともあれ「からくり儀右衛門」の「文字書き人形」は、「寿」「松」「竹」「梅」の4種類の文字を実際に書くことができたそうです。製作は1840年代と推測されています。およそ170年前という処でしょうか。
詳細は公式サイトの方を参照ください、
 
-*-*-
 
P1920429
 
 さてここからが本題です。2月のある日肥後橋まで行きました。大阪です。
 
P1920431
 
東洋初のロボット「学天則(がくてんそく)」の復元作業が終了
 
 行き先は大阪市科学館です。私自身はここに来るのは2回目です。その時には、科学館で上映する映画用に作成されたというレプリカ(非可動・1/2縮小版)が展示されていました。しかし今回作成されたのは1/1で実際に稼働するレプリカなのです。復元公開自体は去年2008年7月には行われていたのですけど、この記事に気付いたのが最近だったので。実際に動作する姿を見ることができるとなると、もう行く機会を待ちきれず、今更ながら大阪まで行く事としたのです。
 
P1920432
 
 その期待を胸に抱いたわくわくの状態で中にはいると、そこに在ったのは! 
 
P1920438
 
 ロボット「キューブくん」でした。……あれ? 
 ちなみにこのロボットは、その場で6面の状態を確認すると、両手を使ってあっという間にルービックキューブを解いてしまうという「ロボット」です。
 ……いえ私が見に来たのはこれはでは有りません。と見回すと
 
P1920435
 
 目的の彼は、玄関入ってすぐの所に鎮座していました。位置的に死角に置いてあったのですぐには気がつかなかった。しかしその姿は高さ3.2mと、見上げるほどの巨大なものでした。
 
P1920451
 
P1920436
 
天則に学ぶ…。すなわち、學天則です
 
P1920433
 
 その隣には資料の展示だなも有りました。この写真の人が製作者である西村眞琴博士です。
 
P1920434
 
 そしてこれがオリジナルの「學天則」の写真です。
 オリジナルは1928年(昭和3年)、京都博覧会に大阪毎日新聞が出品しました。ちょうど80年前ですね。その様相については、荒俣宏著作の『帝都物語「龍動篇」』より以下に引用します。

この人造人間は、全身が金色に輝く金属製の巨人である。しかし、人間に似ているかと言えば、下半身はまったく似ていない。彼の下半身は車輪のついた箱である。
(中略)
 また、学天則の胸の部分--といっても、下半身の箱と頭部とをつなぐ、ごく短い胴の部分であるが--にはひときわ目につく花章がある。西村博士によれば、これはコスモスの胸がざりである。コスモスには、宇宙と秩序をも表す言葉だから、学天則に付ける徽章の意匠に最もふさわしい。
 最後に、学天則の顔である。西村博士はこの人造人間に、全世界の人種の夢を託そうとした。そのためには、学天則が特定の民族をあらわす容貌を持つべきでない。博士は考えた、考えあぐねた末に、地球を代表する五民族の特徴を、一つに合成した顔を作る決心を固めた。
(中略)
 自然の生物に関する全ての象徴を集めたロボット。これこそが西村博士の夢なのだった--。
(以上角川文庫「帝都物語」第弐番より)
 
 これを読んでから今回のレプリカの写真を見直すと、可能な限りオリジナルを再現していることが判ると思います。
 
P1920455s
 
 なお『帝都物語』では學天則の下半身となる「箱」には車輪が付いていたとなっていますが、今回復元された『學天則』には車輪は付いていません(これは念のため)。
 
P1920446
 
 また顔も五大民族の特徴を合成したというだけ有って、どこの人かまるで判らない、不思議な面持ちとなっています。
 
ちなみに
Wikipedia - 學天則
上部に告暁鳥と言う機械仕掛けの鳥が付属していて、この鳥が鳴くと學天則は瞑想を始める。

 ということでオリジナルには上部に巨大な鳥が居たそうですけど、今回はそこまで復元はされていません。


 
 オリジナルではドラムに設置したカムが圧縮空気を通したゴム管を開閉することにより動作を制御していたとのことですが、今回はコンピュータ制御のコンプレッサで動作しています。
 
P1920443
 
 さて。現在は1時間毎に動作していると言うことでしたので、他の展示を見ながら時間を待ちました。
 
P1920442
 
 でも基本的には、こっちの「最新型ロボット」の方が人気でした。ううむ。  尤も私もじっと見てしまいましたけどね。6面を確認した後、あっという間に最短解を見つけて全面揃えてしまうのですから。
 
P1920441
 
 そして40分ほど待って。ついに學天則が動く時が来ました。
 

 
 學天則は目を瞑ってのしばらくの思考の末、左手の霊感灯(インスピレーション・ライト)が輝くと、学天則は目を開けにんまりと笑い、右手のペンで文字を書く。
 
 見ての通り、學天則が実現できたのは、思考のあるような素振りだけ。手に持ったペンでは「学」「天」「則」の三文字を描く予定だったようですが(※これも帝都物語経由です)、京都で展示された際にはそこまでも実現できず、文字を書く素振りで終わっています。つまり「機械」としては、冒頭に示したからくり儀右衛門のが作成した「からくり人形」の方が遥かに複雑な動きを実現していた事になります。
 
ここで疑問が生じます。
 學天則を東洋初の「ロボット」というのならば、江戸時代にからくり儀右衛門が作成した「からくり人形」はロボットではないのか? まぁこの疑問自体はここでは置きますけども。
 
 一つの答えとして、學天則はチャペックが「R・U・R」で「ロボット」という造語を示した(1921年・大正10年)それ以降に制作されたから「ロボット」と冠されているということになっているという考えがあります。実際、西村博士は著作で「R・U・R」に言及している部分があり、博士自身、學天則制作の前に「R・U・R」を読んでいるようです。しかしその著作によれば、學天則は労働者の代替として造られた“ロボット”ではないともしています。
実際、學天則は「労働者の代替」を目的とはしていません。
 
大阪市立科学館、「学天則」を動態復元
では「學天則」とはどんなロボットだったのか。彼が造ろうとしたのは、機械的なロボットではなく、人工的な生物の再現だった。動物の筋肉や血管を再現しようとしてゴム管と空気を用いた駆動を採用し、スムーズに動かすことを目指した。反射神経の働きなども研究したという。できあがった學天則は、ヨーロッパのオートマタに近い仕組みのロボットだった。あることは文字を書き、霊感灯を光らせ、ほほえむだけ。それは実用、労働力の代替を目指していたロボットとはまったく違ったものだった。

 西村博士は「學天則」を「人造人間」としています。人間を模して造られた「人造の」人間です。だからこそ、その動力も敢えて「空気圧」を利用して「血の流れ」の代替とる形で「人を模して」作られているのです。
 
P1920456
 
 「學天則」はロボットではなく「人造人間」です。
(帝都物語でも學天則は「魂の無い人間の代替」として鬼と対峙することになりますが、その事が西村博士に最後の決断を促す事となります。子細は小説をお読みください)
 
-*-*-
 
 学天則は京都での博覧会の後、東京ほか各地の博覧会などを巡回し人気を博したのちドイツに渡ってそのまま行方不明になったとされています。そのため、現在オリジナルは存在していません。
 しかしもちろん、映画「帝都物語」を見た人は、『ドイツに渡った後に行方不明』とは表向きの理由で、実際には地下鉄銀座線工事を妨害していた鬼達を退治の果てに壮絶な最期を遂げたのはご存知でしょう。
 
 という*前提*を元に、今回の記事のまとめとして「學天則の最後の場」を見に行くことにしました。
 「帝都物語」でも描かれている通り、地下鉄銀座線は1927年(昭和2年)に日本(東アジア)で最初に営業を開始した地下鉄であり、開始当初は浅草-上野間(2.2km)で営業を始めました。
 
P1920510
 
 これは上野駅からの銀座線地下鉄駅への入り口です。現在でも当時の痕跡が伺えるような気がします。
 
P1920511
 
 改札入ってすぐに、開通当時の線路が展示されてありました。
 
P1920513
 
 今まで特に気にはしていませんでしたけど、こうしてみると確かに地下鉄銀座線は天井も低く掘られた穴自体が小さいことがよく判ります。
 
P1920515
 
 上野を出発。
 
P1920517
 
 上野から3分ほどで稲荷町に到着。「帝都物語」の記述では、『地上は稲荷町から上野にかけての商店街』ということで學天則が爆破した地点はこの間のはず……でも、よく判りません。  なので、稲荷町から上野へ戻る際は動画で録ってみました。
 

 
 學天則の残骸は見えましたか? 
 今でも學天則は、このどこかに眠っているのです。
 
 
 
参考サイト:各記事引用部分には、該当URLを明示しています。
大阪市立博物館:プレスリリース 東洋初のロボット「学天則(がくてんそく)」の復元作業が終了
 
Robot Watch:大阪市立科学館、「学天則」を動態復元~80年前の「人造人間」が復活
 
wikipedia:學天則
 
探検コム:ロボット誕生 あるいは日本初の人造人間の「思想」について
 
 
参考文献:

地球は人間だけのものではない―エコロジスト西村真琴の生涯
地球は人間だけのものではない―エコロジスト西村真琴の生涯
畑中 圭一 (著)
 
 學天則自体については1章のみですが、西村博士の人となりや背景を確認する事ができました。
 
帝都物語〈第弐番〉
帝都物語〈第弐番〉
荒俣 宏 (著) (角川文庫)※写真は「第壱番」です。
 文庫判です。旧版では12冊構成でしたけども、現在は6分冊で構成されています。學天則が登場するのは「帝都物語3 大震災(カタストロフ)篇」「帝都物語4 龍動篇」で、これは新装版では丁度「第弐番」がその両方の合本となっています。それにしても今回読み返して、その圧倒的な分量の博物に基づいた世界には圧倒されましたです。ダンブラウンなんか底が浅すぎで、目じゃありません。
 と言うわけで今回の記事もそのつもりで書いていますので、念のため。まぁそのまま信じる人は居ないとは思いますけどね。

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2009/01/11

炭坑節の煙突を見てきました。そして鋼鉄の竪坑櫓も

年末年始ではなく、まだ去年08年12月20日の旅行の記事が続きます。
 なんか、北部九州に行くと「産業遺構」を見て回っているようですが、特に深い意味はありません。
前日は鳥栖にいましたし。
ただ古い建物を見るのは好きです。明治村とか。翌日に行った「旧サッポロビール九州工場」もその一環です。
 というわけで、急遽決めた副題は「九州産業遺構の旅」。

(その1)東田第一高炉(2006/05/12)
(その2)志免竪坑櫓(2008/02/11)
 
 時代の流れに逆らってでも今その姿を留めている「」には、留まるだけの意味があると思っています。その姿を可能な限り見て回っていきます。今回は(その3)「伊田竪坑櫓」編です。
 もしくは「竪坑櫓はかっこいい」シリーズの第二弾。ですがここの場合は単純に「かっこいい」と言ってしまうにはその足元に歴史が刻まれすぎています。浮かれた記事とはできませんでしたので、これは念のため。
 
 
 ◆◆◆
 
 
P1920172
 
 行ったのは08年12月21日。目的地は福岡県田川市、いわゆる筑豊です。そういえばこの辺は、現首相の地元ですね。忠隈炭坑の跡も遠からぬ場所にあります。
 JR博多駅からJR篠栗線で直方へ快速で1時間ほど。直方でディーゼルカーの平成ちくほう鉄道に乗り換えて30分。直方での待ち時間も含めて合計2時間ほどで、田川伊田(たがわいた)にたどり着きました。場所はこの辺です↓ 
 

大きな地図で見る
 
 
P1920173
 
 ここまで来た理由となった目的地は、駅からも程近い山の上に有る「旧三井田川鉱業所」です。元は「志免竪坑櫓」を見直すために検索を掛けた処、ここにも竪坑櫓が残っている事に気がついたのですけど。どうも「こっちにも来い」と 呼ばれた ようです。
 
P1920215
 
 伊田の炭坑は明治33年より石炭を掘り出してきましたが、エネルギー源の転換に伴いここも昭和39年に閉鎖されています。現在は「石炭記念公園」として一部が保存されています。
 
P1920191
 
 目玉その1は「伊田竪坑櫓」。
 田川市石炭歴史博物館公式サイトの記述に依れば、この櫓は1909年(明治42)に完成。つまり2009年の今年が築100年です。高さは約28.4m。
 
P1920186
<写真をマウスオーバーすると拡大されます>
 
 竪坑は要するに垂直に下へ掘り進められた穴です。穴の深さは300mに及んだとのこと。その底へ「掘る人を送り込むため」と「掘り出した石炭を運び出すため」に、縦穴を昇降するエレベータが必要となります。
 
P1920189
 
 そのエレベータ(ケージ)を昇降させるための捲揚機構を頭上に保持するために、穴の上に「やぐら」が組まれているわけです。
 
P1920208
 
 伊田縦坑の櫓は「イギリス様式のバックステイ形」。つまり主柱に対して斜めの梁を付けることで構造物を補強しています。
 
P1920192
<写真をマウスオーバーすると拡大されます>
 
 その梁がアクセントとなっていて、その姿は鋼鉄の獣が四つんばいで鎮座しているようにすら見えます。
 
P1920188
<写真をマウスオーバーすると拡大されます>
 
 鉄骨だけで構成された明治時代の櫓は、今でもその雄々しい姿を留めていました。
 処で当時の一般的な竪坑櫓はこのような鉄骨製とのことです。(志免の竪坑櫓は旧国鉄の所有と言うこともあって総コンクリート造りで規模も倍以上と巨大だった)
 
 
 
P1920183
 
 目玉その2は「二本煙突」。「旧三井田川鉱業所伊田竪坑第一・第二煙突」です。
 
P1920209
 
 煙突は堅坑櫓より1年早い明治41年(1908年)建設。
 炭坑ができた頃の捲揚機は蒸気機関駆動だったため、排煙用として高さ45.45mの煙突が建てられたそうです。今は跡しか残っていない第二縦坑用もあわせて、最大12台のボイラーが稼働していたとのこと。
 
P1920207
 
 はい、この煙突は「炭坑節」で「あまり煙突が高いので さぞやお月さん煙たかろ」と歌われている、その煙突です。当時は環境とか公害とかいう概念が無かったことも有りますが、「お月さんが煙たい」と歌ってしまうほどの黒煙を噴き出していたのでしょうね。
 
P1920181
 
 なのでここには「炭坑節発祥の地」という石碑もあります。
 
P1920185
<写真をマウスオーバーすると拡大されます>
 
 なお炭坑節には(炭坑の数だけ?)数多くのバリエーションが有るそうです。私自身「月が出た」のは「三池炭坑の上」と思い込んでいたのですけど、ここでは「月が出た」のは「三井炭坑の上」です。

※なお三井三池炭坑は福岡県大牟田市、有明海のそばで熊本寄りです。こちらにも「炭坑節で歌われた」という煙突が残っています。
 
 
 
P1920210
 
 敷地内には「炭坑歴史博物館」も有ります。でも、
 
P1920211
 
 休館日でした(第3日曜日は休みとのこと)。人がいないと思ったら。
 
P1920197
 
 博物館の敷地内には労働者住宅や
 
P1920199
 
 坑内で使われていた機械や
 
P1920201
 
 石炭輸送に使われてた蒸気機関車なども展示されていたのですけど、敷地内には入れず外から眺めるだけで終わりました。残念。
 というわけで、あとはしばらくこの地をふらふらと徘徊していました。
 
 
 
 
 
 
P1920195
  今でもこの地に残っている竪坑櫓を見上げて、私は思いました。
 
 稼働当時。日々過酷な労働が待つ地の底へ、ここからカゴに押し込められて降ろされていった労働者の方々がその際にこの竪坑櫓をどんな思いで見上げていたのか。いえ、私はここでそのことを気安く言及しませんけども。
 
P1920184
 
 ただ、そういう思いを後の人が忘れる事が無いようにするためにも、竪坑櫓は今でもこの地に立ち止まっているのではないかとは思いますし、居続けなければならないとも思います。
 
 
 ◆◆◆
 
 
 当日はJRで小倉へ移動、お城やその辺を徘徊。翌日は旧サッポロビール九州工場と、北九州メディアドームなどを見て回りました。新しい建物も見るのは好きなので。何にせよ結局、建物が好き? 
 
 
さて。「九州産業遺構の旅」シリーズですが、
次回は「大牟田・荒尾」編になるような気がします。時期は未定。
炭坑関係ならば端島も避けられないところですが、これはそれこそいつになるやら。

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